武田じゅうめい 愛と誠と正義

色即是空とは、すべての存在は虚無であると知る。
旗印は日本愛、 日本人には日の丸が足りない

サマータイム

2008年06月15日 | 人生の意味
サマータイム。
何か爽やかな感じがする言葉だが、日本でこれを実施することは賛成しない。
ヨーロッパや北米では当たり前だが、日本ではうまくいくだろうか。
戦後、日本でも1948年から52年までやったが不評でやめたという。
私は最初、パルパルオリンピックの1988年に韓国ソウルで経験したが、体調リズムに違和感があった。夜9時まで明るかったが、韓国もサマータイムは人気がなく1989年頃にやめたはずだが。
一方、ヨーロッパは、日が明るい内に仕事を終えて、その後の自由時間を楽しんでいる。夜の10時まで明るいが、自己の幸福追求と個人主義が確立されているヨーロッパだからできるかも知れないが、果たして日本でアフターワークを楽しむことができるだろうか。
サラリーマンはサービス残業に増々追われ、建設等の現場作業は仕事に明け暮れるのではなかろうか。
そして一番怖いのは、リズム障害による体調不良、病気の増加、さらに自殺が増えると専門家は予測する。
長年やっているヨーロッパでさえも、データがそれらのマイナス効果を示しているそうな。
自然な四季の移り変わりを愛でてきた日本には合わないと思うのだが。
さて、日本のサマータイムは、3月から10月の最終日曜日まで8ヶ月間、時計の針を1時間進める。 実施は2010年からと言うが、喜ぶのは誰なのか予測しずらい。レジャー産業か、アパレル産業か。
飲み屋は客足が遠のくというデータがあるが。
まあ一回やってみるのもいいかもしれないが、サマータイム導入はアメリカと米軍からの強い圧力があったと漏れ聞こえてくる。日本の官僚は勝手に大事な政策を決めるから困ったチンパンジーだ。
そう言われれば、今や米軍の最高指令本部はアメリカ本土から首都圏のキャンプ座間に移ってきたばかりだから、アメリカンスタンダードに日本を染めようということなのか。
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新宿酒場 ロン 6・13

2008年06月14日 | 人生の意味
新宿酒場ロン (6・13)
今日は13日の金曜日、島、絵美、銀さん、洋子ママがいる。
冷えたビールで乾杯してから、喋り始めた。
「やっぱり最初は、アキバ事件だな。意味不明の自爆テロ・・・か」
「フーン、自己と、家族と、社会に対する不満、トラックで歩行者を無差別に跳ね、戦闘用ナイフで手当たり次第に刺殺する、殺人ゲームだな。バーチャルじゃなく、リアルだったけど」
「リセットできないリアルプレイ」
「じゅうめいが言う(犯人甘え論)も分かるけど、現実問題は製造派遣という労働システムだと思うな」
「というのは?」
「製造派遣というのは30歳までは使ってもらえるが、その後の保証は何も無い。まさしく工具と同じで、擦り切れたり、壊れて使えなくなれば明日から来なくていいという非人間的な仕組みだ」
「製造派遣というのは、知れば知るほど人間を馬鹿にしているシステムだ。人件費をいかに安くするかという目的の法律で、製造派遣ができるようになったが、これは人間を使い捨てにするシステムで結果的に社会を駄目にする」
「物作りの3K職場で、道具のように使い捨てか。 それでは3N職場だな」
「何それ?」
「保証がナイ、未来がナイ、誇りがナイ、25歳で生活に疲れたというのは一理ある。30歳、40歳までは何とかやれるかもしれないが、それを過ぎたら一言、明日から来なくていい、で終わったら人生真っ暗だ」
「アキバ事件で、社会はそのしっぺ返しを受けているということか」
「犯人だって、将来の展望があれば、例え安サラリーでも、大手部品メーカーのプライドを持って、大人になっていけたと思う」
「もちろん、製造派遣問題は、無差別殺人を正当化する理由にはならないが」
「この製造派遣を作ったのは、平成16年で小泉さんと竹中平蔵だ」
「グローバル・スタンダードの嵐が吹き荒れたときだ」
「結果的には、日本潰しだったのではないのか。懐石料理をフォークとナイフで食うようなものだ」
「今になって、小泉改革が見えてきた」
さて、朝鮮問題。
「このならず者集団を相手にしても、裏切りと騙しに合うだけだ」
「外務省は、あの万景峰号を新潟に入れることを認めるという。人道的なものに限るというが、それが官僚の言葉のトリックだ。人道的でない物はこの世にない。実際は何でも有りになる。日本の世論を抑えるために、こういう詐欺的なことをやる。共産主義も日本の官僚も騙すことにかけては一流だ」
「朝鮮は、拉致の再調査に同意しただけで、何も進展していない。それで経済制裁解除ってどういうこと?」
「まだ一部だけど、経済制裁を解除して喜ぶのは利権政治家だけだ」
「誰それ?」
「言わずと知れた、山崎拓、民主の岩国哲人、そして金魚のフンのようについている政治利権屋だ」
「バックにはアメリカの圧力がある。核兵器を朝鮮に完全放棄させるには、テロ国家解除の他に朝鮮に現金をやらなければならない。その金は日本が出せということだ」
「国交正常化になれば1兆円単位の植民地賠償金を日本は支払う。その金に朝鮮と大商社が群がる。朝鮮ルートの闇のキックバック、商社は政治献金という合法的な還元システムだ。そういう利権のパシリに、三井・三菱の大商社が存在する」
「拉致被害者は?」
「それは冷凍保存されているようなもので、解凍したら何が出てくるか恐怖のパンドラだ」
「案外、朝鮮は、再調査したら横田めぐみは生きていて見つかったなどと言うかも知れないな。但し、廃人同様だとか」
「朝鮮は、めぐみさんか彼女クラス1人を日本に送り返して、ジ・エンド,日本からカネを受け取ったら、後は鼻血も出ない。そういうシナリオを外務省の藪中、斉木と打ち合わせをやっているかもな」
「福田は、7月サミットと横田めぐみ奪還を花道に辞任、跡を引き継ぐのは、町村か麻生」
「しかし、日本の周りは、中国、朝鮮、韓国、ロシアと危険な国ばかりだ」
「この際、日本はニートを中心に徴兵制を敷いて、まずは韓国から竹島奪回。次は、ピョンヤンを占領して朝鮮人民を解放し、そして北京の民主化。 白熊からは北方領土奪還。ニート問題解決にもなる一石五鳥だ」
皆、驚いて固まってしまった。もうそういう時代じゃない。しかし平和ボケしている日本は、狂気のアキバ殺人犯を射殺もできない。精神疾患のレッテルを貼って、7年後には保釈され、今度は花の銀座を血の海にするかもしれない。
そしてまた日本社会悪論が無意味にネットを騒がせるのだろうか。
新宿の野良猫は、鋭い目で人間どもをねめつけ、隙あらば裏をかこうと抜け目無く路地を徘徊する。暖かい家でお姫様のように暮らしている猫とは別の生き物だ。 暗がりの中から、この人間は敵か味方かを嗅ぎ分けているに違いない。(新宿の夜は異臭を放ちながら眠らない)
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加藤智大は幸福な男だった。 小泉さんの嘘。

2008年06月13日 | 人間の欲望
秋葉原、血の惨劇。
昨日、罪も無く殺された人達の葬式がそれぞれあった。
加藤智大。
家庭内トラブル、北海道大学・工学系を目指していたが挫折、自動車整備士にもなれなかった整備士養成短大卒、1年毎に仕事を変えた製造派遣、女友達もいない、ナイナイ尽くし。
だが、どうやって彼を救うことができたのか。
同情か、憐れみか、叱咤激励か、百時間愚痴を聞いても、何も変わりはしない。彼を救うことはできない。
なぜなら、逆説的に言えば、彼は幸福であったからだ。
彼は死に至る病いであったのか? (病院では、抗癌剤の激痛に耐え、頭が丸くはげた子供がベッドで一縷の希望をつないで苦しんでいる)。
彼は五体不満足であったのか? (乙武さんは生まれながらにして両手両足が無いが、今、小学校の教諭として頑張っている)。
彼には両親は無く、実家もない浮浪児であったのか?
何が無かったのだ?
自ら作り上げた、「わがまま」と「甘え」の人生に他者を巻き込む身勝手さは許されない。
「汝、殺すなかれ」の禁を破った者は、地獄の業火に、千年火あぶりにされる。

小泉純一郎。
おととい(6・11)横浜で講演をした。元気そうだったが、やはり旬が終わった人は茶飲み話だ。
問責決議が通っても意味がないと強調していたが、そういう言い方は自ら自分の首を絞めることだ。参院決議を無視するならば、参議院をなくせばいいのだ。そういう議論をしないで、一日3億円もコストがかかる参院を指して、「何の意味もありませんから」と聴衆に笑いかけたが、顔は引きつっていた。
姥捨て山医療制度は自らが総理の時に、自ら出席した委員会で怒号の強行採決を行って成立させたが、開けてみたら「年寄りは早く死んでくれ」と言う制度であるから、今、総選挙をやれば自民の自爆テロで吹っ飛んでしまう。
この人が生命をかけたと言われる、郵政民営化は実は全く民営化になっていない。株式上場はない。根幹法である郵便貯金法は一時廃止されたのだが、民営化されたと言われる昨年の10月1日付けでゾンビのように秘かに同法を復活させていた郵政(総務省)官僚。この法律は、郵政は民営化させないぞというものだ。
そして日本郵政株式会社の上には、郵政機構という官僚機構(郵政省)が厳然と存在し、郵政株式会社と各郵便局を支配している。
その意味は、法的には、ビジネスの実態は郵政株式会社ではなく、郵政機構にあることになっており、郵政株式会社は単に機構から委託を受けて仕事をしている「アルバイト会社」のようなものなのだ。つまり郵政民営化というより郵政官僚支配化といってもいい。
さて、民主の前原は「問責は早すぎる」として小沢に反対したが、そういう射程の取り方はいいものを持っている前原さん。
民主も伝家の宝刀を抜いてみたら竹光だったとは、センスが悪い。

橋下知事。
「知事を人として尊敬できない」 と課長級職員が面罵したらしいが、こういう傲慢さが公務員の姿だ。
それに対して橋下は、「私のやり方が気に入らないなら、職を変えてくれ」 とやり返したが、当然だ。
朝礼で、男性職員は非公開で行われた会合で 職場の士気が下がっていることを言い、給料カットや庁舎での全面禁煙が理由だと述べたという。
まず禁煙は当然だ。なぜなら煙草は本来麻薬であり、吸わない人に多大な迷惑をかける。 煙草に対する今までの常識が間違っていたのだ。改めるべし。
そして、役人の給料は高すぎる。大阪府の平均職員給与は700万円だ。これは民間の500万円より40%高い。また公務員の平均退職金は2~3千万円だ。(役人トップの事務次官は約8千万円)
民間は、平均を出すのも意味がないほど格差がありすぎる。 働く人の99%を占める中小企業で優良企業は1500万円、そうでなければ500万円からよくて1千万円だが、上下の差が大き過ぎる。 (大企業は2千万円だが、大手商社、大銀行、大手保険は3千万円が相場)。
まあ、それが羨ましかったら、皆、役人になるか大企業に入ればいいのだが、そういう仕組みにはなっていないのが現実だ。5兆8千億円の大借金を大阪は抱えているのだから、税金で禄を貰っている役人も少しは考えてもいいのではないか。
橋下は大阪の救世主だ。彼がいなかったら大阪は間違いなく破産自治体になり、否応無く、職員の半数は削減される。
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加藤智大の顔は血で染まった秋葉原ゲーム

2008年06月12日 | 人間の欲望
日本は凶悪犯に甘すぎる。懺悔の値打ちもない。生きる値打ちもない。
加藤智大。
不条理なる連続殺人事件。
アメリカだったらその場で射殺されていた。
さて、再度、法務官僚と裁判所の怠慢と堕落ぶりを一部挙げてみよう。
夫を殺しバラバラにして捨てた三橋歌織は、たった懲役15年。
検察、弁護側双方の精神鑑定が、三橋歌織は心神喪失であったと認定しているにも関わらず、裁判官はそれを採用しなかった矛盾。これは裁判官を褒めるべきなのか、あるいは、それだったら時間の無駄だったと批判すべきなのか。
秋田で我が子と遊び友達の児童2人を無残に殺した畠山鈴香は死刑ではなく無期懲役。
山口県光市で若い夫婦のアパートに押し入り女性を殺し死姦し、泣きじゃくる娘の幼児を床に叩きつけて殺害した犯人を、最高裁まで8年かけて行ったり来たり、ああでもない、こうでもないと時間潰しの裁判。
東京渋谷・武藤歯科医の兄妹のバラバラ殺人事件は、何と判決はたった7年で、しかも妹をバラバラにしたことは無罪だという。
少年の首を切断し学校の門柱に置き、その他にも女子児童をハンマーで殴り殺した酒鬼薔薇(本名・東)は、たった7年で出所して、今は普通に市民生活を送っている。フランスでオランダの女子留学生を自分のアパートに誘い殺し、冷蔵庫に保管しながら人肉を食った佐川も、精神疾患者としてすぐに保釈され、今は自由の身だ。
心神喪失という便利な免罪符は、社会に対する安全と責任を保証しない。
逆に凶悪犯罪になればなるほど精神疾患という便利なレッテルを貼り、本来受けるべき断罪から自由になるという甘い教訓を社会に教えている。そしてそれらの精神異常者たちを再度社会に解き放つのだ。
それにまた、死刑が確定しても死刑執行まで何年も、場合によっては10年も生き永らえ、まるで余生を楽しむかのような刑務所の待遇は全く噴飯ものだ。
テレビ有り、ラジオ有り、新聞有り、読書三昧、野球大会有り、芸能人歌謡ショー有り、刑務所はヘルスセンターになってしまった。
現在、死刑確定者は100人もいるのだが、毎日の飯の心配もせずに、のうのうと暮らしている。法務省・法務官僚の怠慢、裁判官の堕落と無責任体制を非難しなければならない。
さて、加藤智大は、「自分は精神病である」 と訴え始めた。
実際、精神異常でなければこんな身勝手な無差別殺戮はできないし、真性の精神異常者であることは間違いないが、そうだからと言って免罪することは絶対にできない。迅速に死刑を確定し、速やかに絞首刑を執行すべきだ。 「挫折」とか「不満」とか言う甘えは許さない。

「政権与党が選挙を怖がってどうする」 昨晩、問責成立後の酒の席で小沢は咆えた。
問責決議が可決された福田さん、カエルの顔に何とかのような表情だったが。
同時に、福田さんを支えている党3役、官房長官らに対する問責でもあるのだが、皆、カエルの屁みたいな連中ばかりだから、昨晩は深酒とフテ寝だったと漏れ聞こえてくる。現実問題、今、総選挙をやれば、自民は半分の議席を失くし、150前後の攻防になるから、「選挙怖い」 が本音だ。
民主も問責が早すぎた感はある。 自民は問責決議に法的拘束力はないとうそぶくが、子供国会じゃあるまいし、常道なら解散はなくても内閣総辞職はあって当然だ。
それが出来ない一番の理由は、自民内の恐るべき人材枯渇であるが、往年の自民パワーがすっかり影を潜めたのは、小泉さんが自民を壊してしまったからと言えなくもない。好き嫌いは別にして、平沼、亀井、綿貫、小林興起などを放逐してしまったことにより、自民の力を削いだことは否めない。また未来の総理大臣と言われた野田聖子はボロボロだし、同じく自民のホープだった静岡・城内実も明日をも知れぬ戦いを強いられている。
そして一方、民主の舵取りをしているのは、元自民の猛者ばかりで、旧田中・竹下派対福田派という構図になっているのも何か因縁を感じさせる。
いずれにしても、福田さんに国家指導者の手腕を期待するのは、無い物ねだりだ。
後期高齢者医療制度を「姥捨て山」 に見立てられ、ハードランディングで多大なダメージを自民に与えてしまったのは、自民の勉強不足だ。
それにしても、今自民の鈍感さには驚くばかりだ。 幕末の徳川政権のダッチロールに福田政権が似ているのは歴史が語ることだが、徳川慶喜が大政奉還を果たし、徳川の時代に幕を引いたが、その役回りは福田さんになるのだろうか。
福田タイタニック号沈没まで後何日。

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加藤智大の死刑台への階段

2008年06月11日 | 人生の意味
日曜日、血塗られた秋葉原惨殺事件。 
両親の会見が青森の自宅の前であった。 謝罪会見だったが、謝罪の気持ちは少しも伝わってこなかった。なぜなら、率直な感想を求められた父親は、警察との事情聴取と捜査の関係から答えを控えさせてくれという弁明に逃れて、親と子に関する一言二言の言葉すら言おうとしなかったからだ。
さて、加藤智大は、「自分は精神病である」 と訴えているという。
「自分の置かれている境遇が本当に嫌だった」 と供述しているという。 ということは冷静なる自己分析と判断能力があることを自ら証明していることになる。
加藤は、「殺意はあった」と認めているが、「自分は精神病にかかっている」と主張し、
その理由について、「子どものころ、親から『お前は必要がない』と言われてショックを受けたことがきっかけだ」 と説明したという。 そうだから7名もの人を殺す言い訳には何もならない。
弁護人の法廷戦術として、心神喪失を楯にするだろうが、実際、精神異常でなければこんな身勝手かつ無差別な大量惨殺はできない。 そういう意味では真性の精神異常者であることは間違いないが、しかしながら、だからと言って免罪する訳には絶対にいかない。
裁判官は精神疾患を厳に認めるべきではない。 あくまでも責任能力があるとして、迅速に死刑を確定し、速やかに絞首刑を執行すべきだ。
されど、本来ならば、捕捉する前に蜂の巣状に弾丸を浴びせて犯人を射殺すべきだったのだ。それが犯罪予備軍に対する警告となる。

ライブドア事件。
ついこの前のことなのに懐かしい。 在日韓国人のホリエモンはどうしているだろう。
在日中国人の村上ファンドの村上さんも懐かしい。
ホリエモンの右腕としてライブドアを仕切った宮内亮治(40)は、地裁での懲役1年8月の実刑判決が重いとして、東京高裁で執行猶予付きの判決を求めた。
宮内がやった粉飾決算は、実刑1.8年をくらうほどの内容ではなかった。
通常ならば、当局に始末書を書いて出せば済むはずの軽微だったのだが。
これは一罰百戒の意味も確かにあるが、それ以上に、事件の本質を見れば実刑は妥当だとするのも納得がいく。
事件の本質とは、ライブドアは本業のITとは関係ないマネーゲームに走り、目をつけたのは匿名組合ファンドを駆使しての錬金術、それに魔手を伸ばした闇の勢力、結果的にはホリエモンのもう一人の片腕と言われたHS証券副社長の野口英昭が、沖縄の密室カプセルホテルにおいて、暗殺者2名によって惨殺(公式には自殺認定)されたことが、この事件の内情を雄弁に物語っている。
それにライブドアは、IT企業としてのイメージが強いが、実際はサラ金をコアとしたファイナンス金融会社であったことは意外に知られていないし、事件前のライブドアのブログ関連とネット商品を見ると、ポルノ動画の商売とそれに関するCM収入であったことは有名な話だ。
またライブドアを大きくしたのは、買収における巧みな株式交換と株式の多分割という錬金術であったのだが、その手法は当時において合法であったことは明記しなければなるまい。 問題は、合法というマントの中で、異分子が異常発酵し、肥大化し、遂には、日本のエスタブである、近鉄(現・楽天)買収、ニッポン放送を支配下に置き、フジテレビを乗っ取る戦略、大手通販セシールを買収したことによる1500万件の個人情報の獲得、フジテレビ乗っ取り劇の結果、一千億円ともいわれる莫大な利益を手にし、狙った企業を獲物のように次々に襲いかかり牙を剥き出しにしていった。
ホリエモンが逮捕される1ヶ月前に行われたライブドアの年末忘年会で、ホリエモンがLDの株式時価世界NO.1を絶叫したその瞬間、権力はライブドア潰しのゴーサインを出したと漏れ聞こえてくる。
さて、裁判所は、「堀江と宮内は、自社株の売却益を利益計上し、粉飾決算を行った」と認定した。
ところが、この解釈は会計法の通説にはなっているが、一部学者は「それは合法であり、粉飾決算ではない」 とする学説があるほど、意見が分かれるところなのだ。
考えてみれば、少数派の学説とは言え、自社の株を売却した利益を、このくらい利益を確保しましたと会計報告書に利益計上するのは、経営的にも、株主への説明においても問題がないというのは合理性がある。
本来の粉飾決算とは、実際の利益がないのに帳簿をごまかし、あたかも利益があったかのように粉飾することを指すのであり、その結果、実際の「お金」は入って来ないから株主や投資家を騙したことになり、経営的にも行き詰まるというのが本当のところだ。
宮内の場合、仮に粉飾と認定されても、実刑をくらうほどのものではなかった。
ただ、本ページにおいては、ホリエモンや宮内を擁護するのが目的ではない。
さて、今や落日の夕陽を浴びて六本木ヒルズは、虚栄の残照の中、その欲望の坩堝に男達は何を見たのか、ヒルズ高層階から眼下に広がる100万ドルの夜景は、何も答えようとしない。
(ムラマサ、ニヒルだ)
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