光山鉄道管理局・アーカイブス

鉄道模型・レイアウトについて工作・増備・思うことなどをば。
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レイアウトと街並みのコーディネートに思うこと

2020-07-16 05:27:01 | 思いつくままに・考察
 先日来さんけいのペーパーキットを作っていて「できたそばから既存の街並みに組み込んでみる」というのを繰り返しています。



 レイアウトと言えども固定した時間軸で風景を冷凍するような物よりも、常に変わり続ける風景も表現したいという個人的なポリシーから運転会やイベントに持ち込まない自分用のレイアウトでは基本建物類を固定せず入れ替え可能にしています。
 ですからその時の気分とか、新しいモデルが出たとかすれば適宜入れ替えもありますし、模型らしいというか入れ替わる建物も新築ではなく時代的に却って遡行してしまうように入れ替える事もあります。

 こうして少しづつ私の好みやノスタルジーの風景に近い街並み(勿論架空の街並みですが)が構成されてゆくのですが今回はその過程にまつわるはなしをば。

 今回のTamTamとか自転車屋さんなんかがそうなのですが、レイアウトの配置に使いたくなる、私の琴線を刺激してくれる建物というのに時々出会う事があります。
 過去ではジオコレの商店長屋とか、ジオタウンの角店、TOMIXのアパートとか近代住宅なんかがそうです。GMのキットだと店蔵や看板建築が入ってきます。
 これらの建物に共通しているのは「どこにでもありそうな普通の建物」である事、それも「普段何気なく見ているがゆえにその場の記憶に残りにくい建物」という事です。

 こうした建物という奴は気が付いたらいつの間にか見なくなっている事が多いものですが、たまに当時の形状を再現した建物が製品化されて出てくると非常な懐かしさと愛おしさを感じる事が多いのです。
 そしてこの手の建物は一軒だけぽつんと建っていてもあまり気を惹かないものですが、他の建物に混じって街並みの一部になった時、予想もしなかった存在感を放つものです。
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 そういう建物というのは、ついさっき差し替えたばかりなのにまるで何年も前からそこにあったかの様な存在感を放ち始めます。
 で、気が付くといつのまにかそれが風景の中の重要な構成要素になっていたりします。

 そうやって構成された情景は(少なくとも作り手である私にとっては)一種の心の故郷となりうると思います。
 で、その過程の中で自分のイメージ通りの建物が製品化されていないなら自作、または改造して風景を作るというのが理想ではあるのですが、ごくたまに市販品のストラクチャーの組み合わせだけでもそれなりに見られる風景になる事も多いです。

 むしろ不器用にはその方が有難かったりするのですが(汗)かつてのような市販品のストラクチャーが極端に少なかったころと違いかなり建物のバリエーションが増えてきた現状からすれば「並べ方、組み合わせ方のコーディネイトで自分のお気に入りの街並みを構成する」という方向もあっていいのではないかと思えます。