光山鉄道管理局・アーカイブス

鉄道模型・レイアウトについて工作・増備・思うことなどをば。
こちらはメインブログのアーカイブとなります。

レイアウトで「琴電まつり」その1

2020-07-09 05:21:36 | 車両・私鉄/民鉄
 平日休の自宅運転会ネタから。

  鉄コレ登場このかた、東の富士急行と並んでリリースが著しいのが西の高松琴平電鉄と言えます。
 私自身は生憎高松に行った事がなく、当然琴電も乗っていないのですが、いい意味でチャラチャラしたところがない「地方都市の通勤電車」と言う趣は私には魅力的に映ります。
 
 しかも主力車両の殆どが譲渡車でありながら、調達先が実に広範なため非常にバラエティ豊かな表情の電車が寄り集まっているのも大きな魅力です。

 そこへ持ってきて、鉄コレでは第二弾の時から琴電の車両がラインナップされ、ブラインド・オープンのそれぞれのパッケージでかなりの種類がリリースされています。
 今回はその初期の鉄コレの仕様をミニSLレイアウトで走らせてみました。

 思い出話になりますが、鉄コレの第二弾では琴電の車両は81・73・62の3種類がラインナップされ、第二弾の中では琴電だけが唯一複数の編成が楽しめました。
 15M級の電車のこじんまりさ、旧型と近代型っぽい二つの編成のおかげでテーブルトップのエンドレスでも「私鉄の社長気分」が味わえるというお得さだったのです。

 まあ、それも私が琴電に興味を持ったきっかけではあるのですが、実際にはもうひとつの要因もありました。

 それは「最初に購入した62形が前面二枚窓の仕様だった」事です。私が狙っていたのは通常品の貫通扉付きの方だったのですが、思わぬ仕様違いには驚かされました。
 実はこの62は私にとって「初めての鉄コレシークレット」だったのですが、おかげでもう一度鉄コレを買い直して通常品の62を入手したというおまけつきです。

 その2両、元々同じ車両のビフォーアフターなのでツーショットも2連もあり得ないのですが、それがサラっと実現できてしまうのが模型の人徳という奴でしょう。
 入線してから15年は経ち、動力も片側駆動の初期モデルですが、今回の運転ではどうにかこうにか動いてくれました。

16番の自作客車のはなし

2020-07-08 05:17:13 | 車両・16番
 今回は久しぶりの16番ネタ。

 先日の「おうちでグランシップトレインフェスタ」に関連した入線車の話です。

 Twitterの動画でもアップロードしたのですが、トレインフェスタに因んだ16番モデルのお座敷運転で混合列車を仕立てた際にお目見えさせたモデルがありました。

 ペーパーキットの素組みなのか、あるいはまったくの自作モデルなのかは判然としないのですが、16番のダブルルーフ客車。
 実はこれ、先日久しぶりに覗いた中古ショップの出物です。

 2か月ぶりくらいに覗いたショップだったのですが、そこでNゲージのジャンク品に混じって袋詰め状態で売られていました。
 これは地方の中古ショップで売られる16番やHOゲージのモデルとしてはかなり異例な事です。

 恐らく自作品ゆえに値付けの見当が付けられなかったと思えるのですがこれで1両800円。
 丁度昨年来小型古典機の増備が著しかった折、それが牽引する客車としては丁度いいと思い購入しました。

 屋根板は当時市販されていた木製の既製品と思われますがベンチレータは真鍮製の別パーツ。床板も木で床下機器も木製削り出しで車体もペーパー製ラッカー塗装の様子。連結器もベーカー型です。

 これらの状況から鑑みてこのモデルは昭和40年代くらいの16番ファンの自作車両ではないかと推定しました。
 形態はオハ31風ですが台車の軸間距離が短めなので急カーブに対応したフリーととらえるのが正しそうです。

 なにせジャンク品扱いの売り物だけに購入時点でベンチレータの一部が欠落していましたがこれらはリペア可能でした。
 ただ、車輪がはまっていた1両目の台車の車輪の絶縁方向が間違っていたため、試運転でいきなりショートを連発したのには一瞬焦りましたが(まあ、これなどは正しい向きに車輪をはめ直せば済むはなしですが大汗) 

 ともあれ、これに適当な二軸貨車を組み合わせたミキストがお座敷のエンドレスをとことこ走る様はなかなかノスタルジックな気分ではありました。
 フェスタの当日にこれを走らせられたので自宅で行なう「おうちフェスタ」がお祭りっぽい盛り上がりになったのは幸いです。

鉄道模型は高いのか?ストラクチャー・アクセサリー編

2020-07-07 05:09:32 | 思いつくままに・考察

 先日入手したKATOのミニカーの色刺しには本当に往生しました。
 手間は掛かるし道具は要るし、おまけにそこまで努力して出来の方はさっぱりです。
 それでも色刺ししてみると吊しの状態よりははるかに愛着の湧く状態に感じられたのは何よりです。
 まあ、こんなのも自己満足の一種ではありますが。

 さて、そこまでやってふと思った事があります。
 Nゲージのレイアウト用のミニカーと言うとカーコレクションが先ず思い浮かびますが、このシリーズも最近はお値段の高騰著しく、先日の基本セットは1台600円とトミカよりもお高い値段になっています。
 その代わり面倒な塗装は一切考えなくてもよく、レイアウトに置くだけでそこそこ観られる風景が作れます。

 一方で今回のKATOのセドリックはプラの地色そのまんまのシンプルな物で1台あたり200円弱。
 今回のようにウィンカーとかグリル周りに色差しするとすれば塗料を後買いしても1台あたり300円するかしないかと言ったところでしょう。

 因みに造形面で言うなら今回のKATOのものとカーコレのそれとはほとんど拮抗していると思いますから、この価格差は単純に「塗装の手間賃」と言う事になります。
 してみると完成品のモデルは全般にこの手間賃が大きな比率を占めている事にはならないでしょうか。

 実は同じ様な事がストラクチャーでのジオコレとみにちゅあーとでも言えます。
ジオコレの建物類も最近では価格の高騰から一軒辺り2000円とか3000円というのが珍しくありません。コレはみにちゅあーとのキットのそれとほぼ拮抗する価格です。
 みにちゅあーとの建物が細密面でジオコレのそれを凌ぐというのはユーザーの間ではずいぶん膾炙している事ですが、その代わり建物の組み立てにはそれなりに手間と道具が必要なのも確かです。

 つまりこれらの完成品を買うというのは「組み立てに関する手間に金を出している」側面が確かにあると思います。その一方で趣味の本質の一つに「お金を出して手間を買う」という面もあります(例えばバーベキューを楽しんでいる人たちを指して「そんな面倒な事をするくらいなら焼肉屋に行って食べた方がいいじゃんか」とはあまり言わないでしょう)

 キット工作とかシンプルな完成品を素材と見做して加工するのは確実にそれらの手間をお金を出して買っている事になります。が、そういうのも趣味の本質ではないかという気がするのです。

 上述した様に自分が手をかけたモデルというのは出来、不出来に関わらず愛着が湧く事が多いですし(だからと言っていつまでも下手なままというのも困り物なのですが)
 ただ、前にも書いたようにこれはあくまでモデラーとしての視点であって、コレクターとしての視点では捉え方がまた変わってきます。

鉄コレ29弾の西武30000系

2020-07-05 05:23:37 | 車両・私鉄/民鉄
 今回は鉄コレの埋蔵金車両から

 第29弾の西武30000系をば。
 前にも書きましたが、第29弾のラインナップで一番私が驚いたのがこの形式でした。
 第1弾から付き合ってきた身としては「鉄コレ=旧式車両・あるいは払い下げ車」というイメージが濃密でしたから、見るからに21世紀の車両と言ったノリの前面を持つ30000系には新鮮さと違和感がないまぜとなった印象があるのです。

 まして通常品ブラインドパッケージの鉄コレの常で2両一組という組み合わせですから。
 実車では2両だけの運用というのは殆どなく、8両編成の増結用が主な用途らしいですが、肝心の8連仕様の鉄コレ30000系が「ぐでたまトレイン」仕様しか出ていないのはどうにもです。
 (あるいは2連×2の4両編成もあるらしいですが)

 やはり30000系のインパクトは何といってもその顔です。
 これまで私が見たり乗ったりしてきた「通勤・近郊デンシャ」のイメージをことごとく裏切る未来感覚のデザインは素直に凄いと思います。
 なんだか特撮ヒーローにでもありそうなお面でもありますがw

 側面も最近のデンシャらしい洗練度。単にホーム脇に停まっているだけでも結構な存在感を示します。

 この編成も上記の事情もあって今のところ動力化もNゲージ化の予定もありませんが線路上の置物としては使えそうです。

アニテクチャーの「甘兎庵」

2020-07-04 05:19:26 | ストラクチャー

 ここ3か月近くストラクチャーを中心に休日蟄居対策の一環として工作を続けてきました。
 これまではここ10年くらいの間に積みプラ化したキットの消化がメインだったのですが、今回は久しぶりに新品を通販で取り寄せて工作したものです。
 (でもこれを始めたら末期症状な気も汗)

 物はプラムのアニテクチャーの第2弾(実際には同形ストラクチャーのHO仕様があるので第3弾)
 前回のラビットハウスと同様「ご注文はうさぎですか?」に登場する和風喫茶「甘兎庵」のペーパーキットです。

 やはり同系の街並みを作ろうとしたら建物の弾は多いほど良いですし、この建物には後述する特徴があるのでレイアウトへの組み込みが容易な面があります。

 前回のラビットハウスよりも構造が単純な事と壁面用木組みパーツが少なめなので組み立ては容易な方です。
 ある意味先にこちらで肩慣らしをしてからラビットハウスを作った方が効率的かもしれません(笑)

 工作の目玉と思うのは店頭の意匠パーツ。
 ラビットハウスで手こずらされた「プランター」をはじめ曲面造形を要求される店頭の壁面、私にはみにちゅあーとでも苦手だった「店頭の庇」など面倒なうえにしくじると見た目が一気にしょぼくなってしまうわたし泣かせの工作が連続しました。

 レイアウトに使うつもりで特に甘兎庵に拘らないならこれらの意匠をオミットしてしまって「普通の洋館」として使うのも良いかもしれません。

 そんな訳で製作の所要時間はラビットハウスほどではないにしても一日1時間程度割いてまる4日位掛かりました。

 完成した甘兎庵は設定上喫茶店なので、これまで製作した建物に混ぜ込んで並べてみましたが、これまでになかったオレンジの壁面カラーは目立つ物の造形のトーンが他のキットとほぼ同じなので違和感はありません。

 むしろ意外なのはみにちゅあーとやジオコレの和風の商店街の中に混ぜ込んでみても違和感がない事です。
 実はこのキットを注文する気になった理由のひとつが「甘兎庵の建物は東京に実在する店舗をモデルにしている」という話を聞いたからです。
 実際写真をチェックしたところよく似ていますし両サイドの店舗はどこにでもありそうな「ザ・日本の商店街」と言った趣の建物でした。

 なのでキットが仕上がってから他社の和風商店街に配置してみると「20年くらい前からそこにあった様な」存在感を見せてくれたのには驚かされますw

レイアウトで「富士急まつり」その1

2020-07-02 05:17:13 | 車輌・電車
平日休の自宅運転会ネタから。

 前回は弘南鉄道をパレードしましたが、今回は富士急行です。
 昨年も含めて何度か電車祭りなんかにも行ったせいもあって私の中では「富士急行=イベント」という刷り込みが出来上がっています(笑)

 実際ここの電車は地方私鉄としては異例なほどお祭り騒ぎみたいなところがありまして「普通の塗装の電車よりもラッピング車の方が多い」とか「車内でお菓子が出る特急電車がある」とか。
 加えてJRとの相互乗り入れでNEXやらE353やら、どうかすると臨時列車で183系なんかも観られることがあったりして華やかなこと夥しい。

 そこへ持ってきてある駅には15系のブルートレインが飾ってあったり自社のオリジナル車両が展示されていたりと一種博物館的な所もあったりします。

 何しろ無人駅のホームに2時間もボーッとしているだけで下手なターミナル駅顔負けのバラエティ溢れるデンシャが拝めるくらいです。
 (ただ、ここ数年はNARUTOをはじめアニメ系のラッピングが増えていい年したおっさんには乗るのがきついのですが汗
 これが全線単線で山の中しか走らない路線とは思えないくらい面白い私鉄のひとつと個人的には思います。

 今回はその富士急行の電車たちを久しぶりに走らせました。


 ラインナップは元JRの205系改の6000系「トーマスランド号」(鉄コレ)元JR165系パノラマエクスプレスアルプスだった「フジサン特急」(KATO)
 そして今でもちょこちょこ見かける元京王5000系の1000系の「レトロ電車(リバイバルカラー第二弾)」

 このうち1000形のこのカラーリングは鉄コレでも出なかった奴なのですが数年前にGMの5000系ベースの改造車の出物を見つけていたものです(鉄コレとは主に窓周りの造形が異なる)
 この3本をエンドレスでただぐるぐる回りさせているだけなのですが、本当に華やかな気分になりました(笑)
 にぎやかなカラーリングの電車が行き交う様と言うのは何か見るものをウキウキさせる何かがあると感じさせられますねw
 

 主に鉄コレのおかげで当鉄道では富士急と琴電は「苦労しなくてもラインナップが拡充される私鉄」なので今回一回くらいでは到底フルラインナップを楽しめません。
 なので間をおいて第二弾第三弾をやることになると思います。

リニアモーターカーMLU002がレイアウトを疾走する(笑)

2020-07-01 05:14:40 | 車輌・電車
 先日紹介した甲府モデルのMLU002の話の続きです。

このキット、基本はディスプレイ用ですが内部に鉄コレのTM-06動力ユニットを挿入できる構造になっており、ユニットを用意できればほぼワンタッチで自走させることができます。
 レイアウトのエンドレスを試走させてみましたが、台車の首振り角が制限されるのでミニカーブは無理(と言うかミニカーブでリニアモーターカーはやらないかw)

 ですが280R以上なら問題なし。そもそも実車も殆ど急カーブなんか走りませんし、直線の線路上ならパワーパックを新幹線並みかそれ以上のスロットルにすればかなりリニアモーターカーっぽい疾走感のある走りが堪能できました。

 レイアウトを試走させてみるとかなり豪快な速さを堪能できるモデルです。
 と、言いますか直線を一気に走らせる限りはNゲージのモデルの中で最もリアルな走りを感じさせるモデルではないかと思います。
 何しろスケールスピードだと普通の電車ではありえない速さがこのMLUなら少しも不自然ではないですし記録映像なんかで観る昔のリニア実験車のそれにごく近い走りっぷりなのです。
 (まあ、強いて言えば普通の線路を走っている時点でリアルではないのですがwww)

 ある意味うちの鉄道の中では最も実車に近い走りのモデルかもしれません。

 しかも上述の様に台車の首振り角が制限されているので「リレーラーなしでも一発で線路に載せられる」という意外なメリットも(笑)
 その手軽さと見栄えを考えると、運転会のモジュールレイアウトで試験列車として走らせるという実用性のある使い方もできるでしょう。
 してみるとグランシップにこれが出せないのが残念でなりません(涙)