以前読んでいた人物で綴った物理学入門がおもしろかったので、その延長で買った本が、『複雑さを科学する』である。物理屋さんは、世界をシンプルな法則として捉えるということだが、社会科学や人文科学はそうはいくまいという思いもあって、「複雑さ」をどう取り扱うかに惹かれたからだ。講座で話したものをまとめたもの、内容は以下の通り。
1.科学における新しい潮流
2.これまでの科学のパラダイム(1)-要素還元の考え方
3.これまでの科学のパラダイム(2)-決定論の安定解への信仰
4.カオスの登場
5.「生き物」の科学
6.生命とは何か
7.サイバネティックスから複雑適合系へ
8.複雑さに挑戦する
ウィナーの『サイバネティックス』がどうも原点のようだ。
たとえば、今日よく使われる「フィードバック」という用語も、この中で、一つのステップで原因が結果を引き起こし、その結果が次のステップの原因に影響を与えて原因を変化させ、それが新しい結果に反映されていくという形のループを構成しているものとして取り上げられていた。このような基本的な概念-「自己組織化」「自己増殖」「フィードバック」「学習する機会」などの現在の複雑系の研究分野での中心的な概念がこの本で説明されているようだ。
複雑系の科学の中でよく言及される「複雑適合系」も重要だ。これは、構成要素間の相互作用によって系全体の性質が決まり、それがまた構成要素間の相互作用に還元されるというもの(これまた、フィードバックであり、自己組織化そのものなのだが)。ついでに、物理学でいう「相転移」にも似ているが、相転移が系全体の様相の変化を引き起こすきっかけが、外部の環境の条件であるのに対して、不奥雑適合系は、系全体の様相を変えていく条件が、系の内部からフィードバックを介して自己組織的に発信される点が、異なるという。
こうした考え方を、授業や学級を対象に当てはめて考えてみるとどういうことになるか?学級づくりのシュミレーションやモデルの解明につながらないか?
1.科学における新しい潮流
2.これまでの科学のパラダイム(1)-要素還元の考え方
3.これまでの科学のパラダイム(2)-決定論の安定解への信仰
4.カオスの登場
5.「生き物」の科学
6.生命とは何か
7.サイバネティックスから複雑適合系へ
8.複雑さに挑戦する
ウィナーの『サイバネティックス』がどうも原点のようだ。
たとえば、今日よく使われる「フィードバック」という用語も、この中で、一つのステップで原因が結果を引き起こし、その結果が次のステップの原因に影響を与えて原因を変化させ、それが新しい結果に反映されていくという形のループを構成しているものとして取り上げられていた。このような基本的な概念-「自己組織化」「自己増殖」「フィードバック」「学習する機会」などの現在の複雑系の研究分野での中心的な概念がこの本で説明されているようだ。
複雑系の科学の中でよく言及される「複雑適合系」も重要だ。これは、構成要素間の相互作用によって系全体の性質が決まり、それがまた構成要素間の相互作用に還元されるというもの(これまた、フィードバックであり、自己組織化そのものなのだが)。ついでに、物理学でいう「相転移」にも似ているが、相転移が系全体の様相の変化を引き起こすきっかけが、外部の環境の条件であるのに対して、不奥雑適合系は、系全体の様相を変えていく条件が、系の内部からフィードバックを介して自己組織的に発信される点が、異なるという。
こうした考え方を、授業や学級を対象に当てはめて考えてみるとどういうことになるか?学級づくりのシュミレーションやモデルの解明につながらないか?