久しぶりに映画に行く。
山田洋次監督で、吉永小百合主演の「母べえ」。
昭和15年~16年頃、思想・言論弾圧の治安維持法のもとで、ドイツ文学者の「父べえ」が逮捕される。その家族の物語。
父・滋が獄中で亡くなる。滋の教え子の山ちゃんも、出征して、南洋で魚雷を受け亡くなる。滋の妹ちゃこちゃんは広島で原爆で亡くなる。「この世は金や」という奈良のおじさん(笑福亭鶴瓶)も、戦後、吉野の山でなくなったという。
母は強し、というか、女性は強い。そして男は弱いという印象をもった。
とはいえ、戦時体制下の傍若無人ぶりを改めて思う。共感の覚えたのは、笑福亭鶴瓶の演じた奈良のおじさん、下品だが、庶民の観点から本当のことをいう、「ほっとする」と母べえも感じている。
改憲の動き、アメリカの戦争への協力、公選法による言論統制や弾圧、教育を中心とした思想教化の動き、そして大学での自由な学問への様々な形での妨害、あるいは自主規制などを思うと、ちょっと大げさに言うと、これからの生き方を考えさせられる映画だった。
山田洋次監督で、吉永小百合主演の「母べえ」。
昭和15年~16年頃、思想・言論弾圧の治安維持法のもとで、ドイツ文学者の「父べえ」が逮捕される。その家族の物語。
父・滋が獄中で亡くなる。滋の教え子の山ちゃんも、出征して、南洋で魚雷を受け亡くなる。滋の妹ちゃこちゃんは広島で原爆で亡くなる。「この世は金や」という奈良のおじさん(笑福亭鶴瓶)も、戦後、吉野の山でなくなったという。
母は強し、というか、女性は強い。そして男は弱いという印象をもった。
とはいえ、戦時体制下の傍若無人ぶりを改めて思う。共感の覚えたのは、笑福亭鶴瓶の演じた奈良のおじさん、下品だが、庶民の観点から本当のことをいう、「ほっとする」と母べえも感じている。
改憲の動き、アメリカの戦争への協力、公選法による言論統制や弾圧、教育を中心とした思想教化の動き、そして大学での自由な学問への様々な形での妨害、あるいは自主規制などを思うと、ちょっと大げさに言うと、これからの生き方を考えさせられる映画だった。