[10/22.13:00.新神戸オリエンタル劇場]
まず、今回のシンディーは、とても良かったと思う。
何が良かったって、声,喋りから、「ゆずか」を創り上げていたこと。
"声、そして、喋り口調からキャラクターを創っていく"…それは、あの、志村けん,松本人志,内村光良に共通する部分であり、同じ手法。
つまり、そこを軸とすることで、キャラが逃げない!ブレない! シンディー、そのことに気付いたか? それとも、たまたまか?
とにかく、今回、シンディーの「ゆずか」は、一貫してた。
みんなの演技が、後半、比較的、小っちゃくなっていく中で、「ゆずか」は、最後まで、「ゆずか」だった。
例えば、"(首ではなく)腰から、うなだれる"…とか、声と動きが、役の感情の中で、常にリンク&マッチしている…とか。
特に、台本に自分のセリフのない約100分間の演技が素晴らしかった。
ただ、欲を言えば、お客さんが観てる(感じてる)フレームの中から、1秒…2秒、1回ないし2回、はみ出る演技をしても良かったかな!?と。
だって、「ゆずか」は、それが許される、"(いい意味で)端っこ"のキャラクターだと思うから。
舞台上にいる他のメンバーが、素で、1回、後頭部をはたきたくなるような、1発、ケツを蹴りたくなるような、ちょっとした杭の出方ね。
シンディー、まだ、枠の中で収めよう収めようとする雰囲気(意識?)が勝ってんだよね。遊び心は、未だ、潜んだままで、"こいつ、何するかわからないぞ!"といった、危険人物に対する一瞬は、感じなかった。
もうちょい演っても良かったかな~!?
あ!そうだ! あと、もう1個、シンディー、良かった点がある。それは、浦野一美ではなく、「ゆずか」が、歌を歌っていたこと。
そこに、シンディーや浦野一美なんていなかった。
存在しなかった。
ただ、全出演者の中で、これが出来ていたのは、そうだな…他に(ソロパート部分で、確認出来た範囲だと)「寿美枝おばあちゃん」役のたくませいこさんと、「沙羅」役の長谷川 桃さんの2人だけ…かな!?
すごく、残念。
与えられた役柄を演じ、その役柄が、歌を歌う…ミュージカルでは、基本中の基本だ。
どうしても目立ってしまうので、この2人の名前を出してしまうけど、増田有華は、「瑞希」を演じながら、歌部分は、確実に、「増田有華本人」が歌っていたし、梅田 悠は、「ハスミ」を演じながら、歌は、「梅田 悠」が、どうしても、どうしても、出てきてしまう…勝ってしまう。
2人とも、歌が得意で、そっちの方に持ち込みたい気持ちはわかるんだけど、ぶっちゃけ、"「本人」としての歌の上手さ"なんて、あそこでは、いらない、必要ない。
欲しいのは、「瑞希」の歌であり、「ハスミ」の声だと思う。
ただ、どうしても、そうなっちゃうんだろね。
で、2人とも、そのことが原因で、最初っから、演技部分と歌部分のバランスが、非常に悪い。
だから、最後のクライマックスに向けて、例えば、「瑞希」の場合だと、リーダーになっていく心の成長部分や、相手を傷つけてしまった、その(傷の)深さや罪悪感,痛みなんかが、描ききれていない。
なんか、軽く映ってしまうんだ。
たった1度、そのお話の中で、演技が歌を超えていく瞬間があったなら、そういうのは、ゴロンゴロンと最後までローリングし続けて、その公演中にも、役が大きくなっていくもんだと思うんだけど、2人には、そういう場面がなかった。
常に、歌(+ダンス)が頂点にあって、演技が、そこに迫ってくることは、1度も無かった。正直、その距離は、開くばかりで…。
ま、一言で言うと、歌唱力と演技力に差がありすぎるんだよね。
僕は、そのことが、ラストに向けて、2人のキャラクターにターボがかからなかった1番のことだと思ったよ。
ただ、ここで、とって付けたように言うんだけど、2人とも、歌は上手いんだよね、ものすごく。梅田 悠に関しては、ダンスも素晴らしいんだよね。
だからこそ、残念。
まぁ、ミュージカルは、歌,ダンス,演技…3つの統一感があってナンボやから、その点が難しい…ってことだわね。
ところで、今回、増田有華ファンの方、梅田 悠ファンの方…なんか、ごめんなさいね。ただ、ウソはつけなかった。あと、次回は、もっと、ごめんなさいね。
(つづく)
まず、今回のシンディーは、とても良かったと思う。
何が良かったって、声,喋りから、「ゆずか」を創り上げていたこと。
"声、そして、喋り口調からキャラクターを創っていく"…それは、あの、志村けん,松本人志,内村光良に共通する部分であり、同じ手法。
つまり、そこを軸とすることで、キャラが逃げない!ブレない! シンディー、そのことに気付いたか? それとも、たまたまか?
とにかく、今回、シンディーの「ゆずか」は、一貫してた。
みんなの演技が、後半、比較的、小っちゃくなっていく中で、「ゆずか」は、最後まで、「ゆずか」だった。
例えば、"(首ではなく)腰から、うなだれる"…とか、声と動きが、役の感情の中で、常にリンク&マッチしている…とか。
特に、台本に自分のセリフのない約100分間の演技が素晴らしかった。
ただ、欲を言えば、お客さんが観てる(感じてる)フレームの中から、1秒…2秒、1回ないし2回、はみ出る演技をしても良かったかな!?と。
だって、「ゆずか」は、それが許される、"(いい意味で)端っこ"のキャラクターだと思うから。
舞台上にいる他のメンバーが、素で、1回、後頭部をはたきたくなるような、1発、ケツを蹴りたくなるような、ちょっとした杭の出方ね。
シンディー、まだ、枠の中で収めよう収めようとする雰囲気(意識?)が勝ってんだよね。遊び心は、未だ、潜んだままで、"こいつ、何するかわからないぞ!"といった、危険人物に対する一瞬は、感じなかった。
もうちょい演っても良かったかな~!?
あ!そうだ! あと、もう1個、シンディー、良かった点がある。それは、浦野一美ではなく、「ゆずか」が、歌を歌っていたこと。
そこに、シンディーや浦野一美なんていなかった。
存在しなかった。
ただ、全出演者の中で、これが出来ていたのは、そうだな…他に(ソロパート部分で、確認出来た範囲だと)「寿美枝おばあちゃん」役のたくませいこさんと、「沙羅」役の長谷川 桃さんの2人だけ…かな!?
すごく、残念。
与えられた役柄を演じ、その役柄が、歌を歌う…ミュージカルでは、基本中の基本だ。
どうしても目立ってしまうので、この2人の名前を出してしまうけど、増田有華は、「瑞希」を演じながら、歌部分は、確実に、「増田有華本人」が歌っていたし、梅田 悠は、「ハスミ」を演じながら、歌は、「梅田 悠」が、どうしても、どうしても、出てきてしまう…勝ってしまう。
2人とも、歌が得意で、そっちの方に持ち込みたい気持ちはわかるんだけど、ぶっちゃけ、"「本人」としての歌の上手さ"なんて、あそこでは、いらない、必要ない。
欲しいのは、「瑞希」の歌であり、「ハスミ」の声だと思う。
ただ、どうしても、そうなっちゃうんだろね。
で、2人とも、そのことが原因で、最初っから、演技部分と歌部分のバランスが、非常に悪い。
だから、最後のクライマックスに向けて、例えば、「瑞希」の場合だと、リーダーになっていく心の成長部分や、相手を傷つけてしまった、その(傷の)深さや罪悪感,痛みなんかが、描ききれていない。
なんか、軽く映ってしまうんだ。
たった1度、そのお話の中で、演技が歌を超えていく瞬間があったなら、そういうのは、ゴロンゴロンと最後までローリングし続けて、その公演中にも、役が大きくなっていくもんだと思うんだけど、2人には、そういう場面がなかった。
常に、歌(+ダンス)が頂点にあって、演技が、そこに迫ってくることは、1度も無かった。正直、その距離は、開くばかりで…。
ま、一言で言うと、歌唱力と演技力に差がありすぎるんだよね。
僕は、そのことが、ラストに向けて、2人のキャラクターにターボがかからなかった1番のことだと思ったよ。
ただ、ここで、とって付けたように言うんだけど、2人とも、歌は上手いんだよね、ものすごく。梅田 悠に関しては、ダンスも素晴らしいんだよね。
だからこそ、残念。
まぁ、ミュージカルは、歌,ダンス,演技…3つの統一感があってナンボやから、その点が難しい…ってことだわね。
ところで、今回、増田有華ファンの方、梅田 悠ファンの方…なんか、ごめんなさいね。ただ、ウソはつけなかった。あと、次回は、もっと、ごめんなさいね。
(つづく)