smile cafeの「平和がいちばんコンサート」に参加させていただきました。
例年はリアルライブ形式で開催されてきたそうですが、昨年と今年はコロナ禍のため、事前録画の配信という形が取られました。
やはり、実体験者の生の声は、何らかのインスピレーションを刺激してくれます。
今、憲法9条を壊して戦争に向かいそうな気配に警鐘を鳴らす声、一方で、中国、北朝鮮などが日本に戦争を仕掛けてきそうだからアメリカと協力して防衛措置を固めなければならないという声、などなどいろいろと聞こえてきます。
どちらの声も「戦争は起きる」との前提に立ってモノを言っています。宗教のややこしい中東や発展途上のアフリカ諸国ならいざ知らず、きょうびの日本で戦争なんて起きるはずないさ、という声もあるでしょう。
でも、過去に悲惨な戦争はあった。今も世界のどこかで戦争している。
なぜ戦争は起きるのだろう?考えたことはありますか?
なぜ戦争は起きるのだろう?考えたことはありますか?
戦前からの軍国主義・帝国主義勢力が戦争をしたがっているから?
中国、北朝鮮などの共産主義国家が攻めてくるから?
その理由を決めつけて思考停止し、自分たちの主張ばかりを押し通すこと、また平和が大切・平和を守ろうと言うのは簡単です。しかしそれでは、今も現実に起きている、あるいは将来起こるかもしれない、不幸な戦争の原因を突き止め防ぐ手立てにはならない。
今日の体験談を聴いて思ったことは、戦争をする理由なんてあってないようなもの、宗教、欲望、怨念...、理由など適当に付けて、あとは他方を沈黙させることができさえすれば戦争はできる、起こるというか、当人たちだって好んで戦争をやりたいわけではないのに、成り行きで引き返せなくなってしまうのだ。
いわゆる同調圧力というやつ。
「左翼的」な考えに生理的に拒否反応しているうちに、嫌中、嫌北朝鮮、嫌韓から、攻撃されるかもしれない、いや絶対攻撃してくる、今のうちに叩いておかなくてはとエスカレート、そうしたグループや空気に自分を置いているうちにもはや抜け出せなく、肩組んで進むしかなくなってしまう。
逆に「平和憲法が危ない、いずれ戦争へ向かう、憲法を守ってアメリカと手を切り、中国や北朝鮮とも話し合い外交で仲良くやっていこう(ほんとに大丈夫?、どこにその保障があるの?)」という立場も、いったんそちら側に立ったらそのまま一団となって行くしかない。
まあ、争いではなく平和を希求するという意味ではまだマシかもしれないが、なぜ戦争が起こるのか、戦争したがるのかを説明できていないという意味では、根本的には大して変わらない。
まあ、争いではなく平和を希求するという意味ではまだマシかもしれないが、なぜ戦争が起こるのか、戦争したがるのかを説明できていないという意味では、根本的には大して変わらない。
「敵国に対抗しなければならない」、「戦争勢力に対抗しなければならない」、「じゃ、なぜ戦争が起きるの?」にはどちらも答えていない。いや、どちらかの空気集団に身を置いている限り、そこのところは既定の玉条があって同調せざるを得ないから考える必要もなくなってしまう。
要するにどちらの空気が優勢になるか、どちらの同調圧力が強くなるかの問題なのだ。
私は、私の家族を含めて争いに巻き込まれるのはゴメンだから、非現実的だろうが能天気な夢想家だろうが「戦争を起こさない」方の空気を強くしたいと思う。
平和がいちばんコンサート デュオグランパ
永見さんの戦争体験談