投票率が高いほど橋下氏に有利、そう見られていた大阪の選挙。
投票率は40年ぶりに60%を超え、関心の高さが明らか。
維新の会の姿勢や政策には、悪いものも良いものもあると感じている。
ともかく、選挙の結果。
なお、原発については、関西電力の約9%を所有する筆頭株「大阪市」として、「原発依存度低減に向け、株主提案権を行使する」との公約なので、そこは期待したい。
今日は、選挙全体に関する「評」などを記録しておく。
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●笑顔一転、市に宣戦布告=橋下氏「公約受け止めよ」-維新、そろって勝利・大阪
時事。(2011/11/28-00:19)
投票終了時刻の午後8時が過ぎると、すぐに橋下徹氏と松井一郎氏の当選確実が報じられた。約30分後、大阪市のホテルの記者会見場に両氏そろって笑顔で登場。相次いで花束を受け取ると、壇上で並んで大阪維新の会の議員とともに万歳三唱し喜びを分かち合った。
「ダブル選がゴールではない。これからがスタート」。ノーネクタイ姿の橋下氏は、花束を手に浮かべた笑みを記者会見では一変させ、選挙運動でかれた声で語った。
免職基準を厳格化した職員基本条例や、首長の権限強化を図る教育基本条例の制定をマニフェスト(政策綱領)に掲げ勝利したことから、「行政組織はこの結果をきちんと受け止めるようお願いしたい」と強調。「補助金を徹底的に見直す」「市職員の給与体系を見直す」と次々ぶち上げ、早くも市の組織や職員に「宣戦布告」した。
二人三脚で戦った松井氏も「橋下市長と一緒に大阪再生、日本を再生させるエンジンの役割を担いたい」と一言一言力を込めた。一方で、「違うと思ったときにはしっかり議論し(橋下氏に)はっきり申し上げる」とも話し、ブレーキ役を果たす考えを示して独裁批判に配慮も見せた。会見は休憩を挟み約3時間に及んだ。
維新の会を支援する八尾市の会社員上田博一さん(61)は「大阪を変えないといけない。2人ならやってくれる」と期待を込め話した。
●橋本維新大阪制圧!市長&府知事選W秒殺
デイリースポーツ(2011年11月28日)
大阪府知事選と大阪市長選が27日、投開票され、市長選では前大阪府知事で地域政党「大阪維新の会」代表の橋下徹氏(42)が現職の平松邦夫氏(63)を破り、初当選を果たした。開票開始直後の午後8時ちょうどにNHKが当選確実を伝える“秒殺”。府知事選でも、同じ維新の会から出馬した松井一郎氏(47)が当選。橋下氏と同タイミングで当確が報じられる完勝に橋下氏は「民意がわれわれの主張を選んだ」「組織全体を変える」と勝利宣言した。
08年1月の大阪府知事選に続く“秒殺”だった。選挙戦中盤の世論調査では接戦とも伝えられた平松氏との一騎打ち。だが結果は圧勝だった。
市民の絶大な支持を得た橋下氏は「市役所の職員など行政組織の人間は、今回の選挙の結果をしっかり受け止めてもらいたい」と早くも“抵抗勢力”にクギを刺した。
任期中に知事を辞職し、あえて市長選との“W選挙”に持ち込んだことが奏功。「メディアの皆さんに連日、報じてもらったことで世間の注目が高まった」と“作戦勝ち”を強調。投票率は60・92%。前回の43・61%を大きく上回った。
選挙期間中、自身の出自や、「亡き父は暴力団員だった」などという一部週刊誌での報道もあったが、どこ吹く風だった。「バカ文春、バカ新潮には、逆に感謝ですよ。闘争心に火がつきましたしね。あのくらい乗り越えられなければ、大阪市の代表にはなれません」と笑顔。また、「今の自分があるのもテレビタレントとして活動できたから。感謝の念を忘れてはいけない」と元タレントの島田紳助氏(55)らへの思いも口にした。
府知事就任時から貫いてきたのは地方分権へのこだわり。昨年3月には、大阪府と大阪市の“二重行政”を解消すべく、「大阪都構想」を提唱し、4月には「大阪維新の会」を立ち上げた。急速な改革案に対し、不満の声が続出。逆風が吹いているようにも見えたが、圧勝という結果に「有権者の方々に判断していただいた。この民意は重いですよ」と胸を張った。
松井氏とのW当選を果たしたことで、「大阪都構想」に弾みがつくことは確実。現実化には法改正が必要となり、今後は国政への挑戦も視野に入る。自身の国政転身には「ありません。これ以上バカ文春やバカ新潮に追いかけられるのはイヤですから」と否定したが、状況次第では「中央の政党と協議し、受け入れてもらえないなら候補者擁立の準備に入る」と明言。次回の衆院選にも近畿一円で候補者を擁立する意欲も示した。
●大阪ショック:都構想、既成政党に踏み絵 民・自両党に無力感(その2止)
毎日新聞 2011年11月28日
<1面からつづく>
◇「国政へ攻勢」警戒 中小政党、連携狙い秋波
「自分たちの力ではどうしようもないほど、大阪維新の会の票が伸びた」
大阪府の小選挙区選出の民主党衆院議員は、維新完勝の衝撃をこう表現した。民主、自民など既成政党と、首長政党の維新が対決したダブル選挙。2大政党は有権者の既成政党離れを突きつけられ、立ちすくんでいる。
野田政権発足後、初の大型地方選挙に対し、民主党本部は「一地方の選挙」として静観し続けた。大阪府連レベルで支援したものの、平野博文国対委員長ら地元選出議員を除き、党幹部はほとんど応援に入らなかった。党副幹事長は「大阪の支持者の名簿集めの指示さえ来なかった」ともらす。
民主党が対応を府連に「丸投げ」したのはダブル選が「既成政党VS首長政党」の構図になるのを避けるためだ。09年の政権交代後、3人目の首相が誕生し党への期待感は薄れるばかり。次期衆院選を控え、民主党本部は維新代表の橋下徹氏との全面対決を避けるため距離を置いてきた。
ダブル選の対応を府連任せにしたのは自民党も同じだ。次期衆院選での政権奪還に向け、橋下人気は無視できない。自民党の石原伸晃幹事長は27日夜、都構想について「協力要請があれば検討する」と前向きに対応する考えを示した。
「おやじが橋下氏の応援で26日に大阪に入ることになりました」
石原氏は24日、自民党関係者に対し、実父の石原慎太郎東京都知事の大阪入りを伝えた。府連側は難色を示したが、石原氏は「おやじには自民党籍がなく、どうしようもない」と取りあわなかった。石原氏は9月にテレビ番組で都構想に賛同しており、自民党内では「父親のパイプを活用し、橋下氏との連携を探っているのではないか」との見方もある。
2大政党が存在感を示せなかった一方で、国民新党やみんなの党など中小政党は選挙中から維新を支援してきた。維新のダブル選挙制覇を受けて、橋下氏を取り込んだ新党結成や衆院選での連携を急いでいる。
「オールジャパンでわが国の国力アップをする方策を考えなければいけない」
国民新党の亀井静香代表は25日の会見で独自の新党構想を表明。連携相手として亀井氏が挙げたのは橋下氏のほか、石原都知事や大村秀章・愛知県知事ら知名度のある首長。民主党との連立を見限った亀井氏は郵政改革法案を巡る連立離脱を示唆し、新党結成を探っている。
亀井氏は27日夜、毎日新聞の取材に「既成政党への圧倒的なノーの表明だ。地方から日本を変えていくという動きとドッキングしないといけない」と歓迎した。ただ橋下氏や石原都知事らは新党参加に否定的で、広がりはないとの見方が強い。
みんなの党の渡辺喜美代表も維新候補を応援するため、選挙中、5回も大阪に入った。27日夜も橋下氏の記者会見会場に姿を見せ、維新の国政進出に「協力する」と表明した。
一方、公明党はダブル選挙に自主投票で対応した。大阪府内の衆院4小選挙区で公認候補を擁立する次期衆院選を最優先。支持母体の創価学会幹部は「反橋下陣営に入らなかったことが、維新への最大のエールだ」と語り、維新が対抗馬を立てないことを期待する。
参院で野党が過半数を占めるねじれ国会で国政の閉塞(へいそく)感が強まるなか、今春の統一地方選以降、民意の受け皿として大阪や愛知の首長政党が存在感を増している。維新の勢いにおびえる民主、自民両党。橋下氏の取り込みを競い合う中小政党。国政を舞台に「大阪ショック」の第2幕が上がろうとしている。【高山祐、高橋恵子、念佛明奈】
◇
大阪ダブル選挙の維新完勝は国政にどんな影響をもたらすのか。波紋の行方を随時、掲載する。
●民・自タッグでも惨敗…与野党早くも連携綱引き
大阪ダブル選挙
スポニチ.[ 2011年11月28日 06:00 ]
与野党では27日、大阪市長選と府知事選で橋下氏率いる「大阪維新の会」に民主、自民両党が支援した候補者が敗れたことで“橋下ショック”が広がった。国民新党の下地幹郎幹事長は「既成政党への期待が完全に失われている」と指摘。維新の会の国政進出を警戒する一方、早くも連携を意識した綱引きも始まった。
民主党の高木義明選対委員長は「十分な政策議論が果たせず厳しい結果となった。党派を超えた首長に対する評価だ」と党本部で敗戦の弁。「有権者の意思を重く受け止め政権与党の責任を果たしたい」と語った。前原誠司政調会長は「効率的な行政組織を再構築する点で問題意識を共有している」と橋下氏に秋波を送った。
自民党の石原伸晃幹事長は取材に「大阪府民、市民が大阪の将来を考えて決めたことだ」と述べ、「要請があれば、協力することも検討したい」と、橋下氏との連携を模索する考えを示した。
公明党の山口那津男代表は「二重行政の克服、大阪の地盤沈下への危機感、発展への期待が民意に託された」と指摘。国政への影響は「よく見極めていく」と党本部で記者団に答えた。
●既成政党、対決か接近か 大阪ダブル選、維新圧勝
朝日 2011年11月28日0時4分
野田政権の最高意思決定機関である政府・民主三役会議メンバー6人のうち、藤村修官房長官、樽床伸二幹事長代行、平野博文国会対策委員長の3人は大阪府内の選出議員だが、政権として積極的に選挙に取り組むことはなかった。
ただ、政権への批判は選挙戦に影響した。22日の政府・民主三役会議。平野氏が「新聞を広げたら増税、増税ばかり。大阪は大変なことになっている」と、野田佳彦首相を前にぼやいた。政権が年末の取りまとめを目指す消費増税をめぐる報道が続いたからだ。
その平野氏は27日夜、党大阪府連で維新の勝利について「大阪府下は影響があるかもしれない」と記者団に述べたものの、国政への影響は否定した。
だが、維新の国政進出は民主党には脅威だ。府選出議員は党幹部に「維新と本気でケンカしないように首相に言ってくれ」と嘆願。「ダブル選で応援する」と維新側にひそかに伝えた議員もいた。衆院当選1回の議員は「維新と民主はもう仲直りできない。俺たちは橋下を敵に回すことになった。次の選挙で大阪は大変なことになる」と話す。
一方、自民、公明両党は維新との激突を回避しようと「守勢」に徹し、将来の連携も視野に入れる。政権奪取を狙ううえで、維新の国政進出は気になる。勢いづく橋下氏を刺激せずに、むしろその力を利用したいというわけだ。
●大阪新市長に橋下氏、関西電への株主提案権行使を表明
ロイター 2011年 11月 28日 06:22 JST
[大阪 27日 ロイター] 27日に投開票の大阪府知事・大阪市長ダブル選で、新市長に前大阪府知事の橋下徹氏の当選が確実になった。NHKなどが報じた。
大阪市は関西電力の発行済み株式の8.9%を所有する筆頭株主で、橋下氏率いる地域政党「大阪維新の会」は、関西電の原発依存度低減に向け、同市が株主提案権を行使することなどを盛り込んだマニフェスト(選挙公約)を発表していた。
橋下氏は同日夜の会見で、株主提案権の行使に意欲的な姿勢を改めて表明。電力問題について「大阪市内だけで考える問題ではない」とした上で、「関西全体で原発依存度を下げるというところまでは、(関西2府5県で構成する広域行政組織の)関西広域連合でコンセンサスをとった。(同連合内の)エネルギー検討部会で、原発依存度を下げるにはどういうことをやらなければいけないのか、まずは案を考えてもらいたい」と述べた。
その上で「改革派と言われている霞が関の官僚のみなさんの力を借りながら、今の電力供給体制をどのように変えていかなければいけないのか、案を作ってもらいながら、具体的に次の株主総会までには株主提案をしっかりやっていきたい」と話した。
新府知事には、大阪維新の会幹事長で元大阪府議の松井一郎氏の当選が確実となった。橋下氏と松井氏は、今後、府と大阪市などを再編し二重行政解消につなげる「大阪都構想」の実現を目指す。
●橋下氏選挙勝利も大阪維新の会に“潜伏スパイ”いたとの証言
※週刊ポスト2011年12月9日号 2011.11.28 07:00
24日に投開票された大阪市長選挙は、前大阪府知事・橋下徹氏の勝利で終わったが、最後の最後まで「橋下抹殺キャンペーン」の根深さと醜悪を見せつけた。
橋下氏は総務省、大阪府、大阪市のオール官僚連合から最も危険な男とみなされ、その官僚たちと手を組む民主、自民、共産というオール既存政党も敵に回した。
その既得権益集団に味方する大新聞、テレビは橋下バッシングに終始し、従来なら選挙中は中立を装ってきた不文律さえかなぐり捨て、例えば読売新聞は投票4日前に公開討論の様子を報じる記事で「震災がれき受け入れ、橋下氏『○』平松氏『×』」と見出しをつけ、読者に“橋下は危ないぞ”と訴えかけるネガティブ・キャンペーンを仕掛けた。
しかも今回は、そうした記者クラブ・メディアの反乱者潰しを批判すべき週刊誌までが、橋下氏の出自や親類の事件などをこれでもかと書き連ねるオールメディア体制まで構築された。
弁護士としての経験か、苦労した生い立ちから身に付けた能力か、あるいは元ラガーマンの闘争心かはわからないが、橋下氏は抹殺キャンペーンを逆手に取って選挙戦を優位に戦った。
「実の父が暴力団員、結構毛だらけ! 実の父がガス自殺、結構毛だらけ!」
マイクを握り、ネガキャン勢力への怒りと嘲弄をないまぜにした毒舌を吐く橋下氏に、大阪市民は各地で大喝采を送った。ただし、これだけ権力を敵に回した戦いは、そう簡単には決着しない。選挙戦後半、橋下陣営には「内部に潜むスパイ」への警戒でピリピリしたムードが満ちていた。選対スタッフは険しい表情でこう語った。
「有権者の反応は非常にいい。投票率が極端に低くなければ勝てる感触だ。ただ、不安の種は身内にある。恥を晒す話だが、大阪維新の会の内部に“隠れ反・橋下”が潜んでいる。例えば、ある市議は街宣カーを一日中乗り回して、わずか20回しか『橋下』の名前を口にしなかった。しかも、わざわざ人のいない所ばかり走っていた。市議のなかには、実は自民や民主と組みたい人たちや、関西電力など橋下嫌いの地元財界の支援を受けている者もいる」
橋下氏の本陣にまで、オール既得権派が入り込んでいたというわけだ。同氏を支援した「みんなの党」関係者の証言も興味深い。
「渡辺喜美・代表が応援に駆け付けたが、選対の人たちから“既存政党の支援は受けない”といわれ、わざわざ橋下氏と同席しないように配慮した。ところが、橋下氏本人はそんなことは気にしておらず、“どうぞ一緒に演台に上がってください”と直接いわれた」
実は、民主党内で地方改革を支援する「日本維新の会」の原口一博・元総務相にも橋下氏サイドから応援依頼があったが、「維新の会に聞くと“政党の応援は受けない”というので行かなかった」(民主党関係者)と、全く同じ構図があった。
やはり長く続いた権力構造は堅固だ。そこに戦いを挑むことがいかに困難かを物語る話だが、逆にいえば、その権力をもってしても有権者の巨大なうねりは抑えられないことも証明された。歴史は確実に変わり始めているのである。
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