ごきげんようでござる!
「超生命体トランスフォーマー ビーストウォーズ・メタルス」商品は、ビーストウォーズ商品の更なる発展で、生身(有機生命体)の外装を持つロボットがクオンタムサージを浴びる事により、メタルのボディに変身した姿で、商品的には従来の動物型トランスフォーマーと変わりがないのでござるが、ロボットモードに有機生命体のパーツが現れる逆転現象を起こしたデザインが特長でござる。
それに加えて商品にはメッキを施し、より派手になったでござる。
が、何故かパワーアップ商品のはずが、銃器系の武器系統は明らかに退化しているのでござるよな。
まあ、コレも逆転現象なのかもしれないでござるが、武器系統に不満の多い商品であるために、手放しには喜べないパワーアップ商品なのでござるよな。
しかし、唯一メタルスで有りながら重火器・重武の装異彩を放つのが、蟹(キングクラブ)に変身するデストロン軍団・戦将、ランページ(D-41、メタルス・ランページ、3500円)でござる!
日本販売のランページは海外販売品(ランページ、日本ではプレゼントキャンペーンとして3000個がプレゼント)の成型色を変更し、よりTVアニメ(CG)に近いイメージで1999年に販売される事になるのでござるが、単品販売とシルバーボルト(C-41、シルバーボルト、1800円)とのVSセット(VS-41、勇猛の対決、5200円)の2種類が販売されたのでござるが、何故か本来のライバル関係であるデプスチャージ(C-46、メタルス・ディプスチャージ、3500円)とのセット販売は行われなかったでござる。
まあ、ディプスチャージの劇中の登場が後半であり、サイズ的にも販売価格でも最大級になったことが原因でござるかな? (笑)
拙者も単品販売で購入するよりも、VSセットの方が箱(収納面積)が小さいので、コチラを購入したでござる。 まあ、日本版はドチラも変更がないのでござるよな。
さて! ランページは、拙者の好きなメタルス商品なのでござるが、キャラクター的にはヤヤコシイ存在なのでござるよな。
ランページの生い立ちは、サイバトロン技術陣による不死身のミュータント・スパークを持つ実験体プロトフォームXとして誕生するも、オミクロン領地のデプスチャージの部下などを殺害し、高い知能を持ちながら凶暴で命令を聞かない性格であるために失敗作とされてい、外宇宙の生物の住まない星に追放されることが決まったのでござるが、何故かゴールデンディスクを盗んだメガトロン(D-1、メガトロン、2980円)を追跡するサイバトロンの宇宙船(アクサロン)にステイシス・ボットに入れられて封印されており、惑星エネルゴアの衛星軌道上に他のステイシス・ボットに投棄されるのでござる。 (?)
劇中では、コンボイ(C-1、コンボイ、2980円)達のの本来の目的は、プロトフォームXを封印しやステイシス・ボットの投棄であり、メガトロン追撃は二の次というか、たまたま偶然に出くわして追跡任務に就いたという何とも御都合主義な展開なのでござるよな。
まあ・・・しかし、極悪人にされたプロトフォームXも、本来であれば実験体という被害者でもある訳でござるし、タテマエ上死刑を嫌うサイバトロン上層部の生物の居ない外宇宙への追放も、死刑以上に残酷で後々の事を考えていない愚かな失策でござるよな。
自分たちの都合のいい正義は常に犠牲者の上に成り立つものでござる。
なお、この設定で疑問に思ったことでござるが、コンボイ達の本来の目的は外宇宙へのプロトフォームXの投棄であるということは・・・ 同じく失敗作のトランスミューテイト(未販売)も積んでいたと言う事は、失敗作のプロトフォームを纏めて処分?
そう! 記憶の無いタイガトロン(C-8、タイガトロン、1500円)や性別不明(笑)のエアラザー(C-10、エアラザー、750円)に、性格異常のブラックウィドー(D-8、ブラックウィドー、1500円)とインフェルノ(D-11、インフェルノ、2280円)に加えてフューザー戦士のシルバーボルトとクイックストライク(D-45、クイックストライク、980円)も失敗作の烙印を押されて投棄(廃棄)されるる運命だったのではないでござるかな?
無論、未回収のプロトフォームも全て失敗作だったとか?
う~む・・・ 「本当は怖いサイバトロン」でござるな。 (笑)
商品は最強最悪だけあり、デカくて迫力があり、大型甲殻類商品でござるから、無駄に可動するのでござるよな。
しかも、日本版の甲羅にはプロトフォームXを表す、Xの塗装が追加されており、甲羅のRAMPAGEの表記がDESTRONに変更されているでござる。
劇中では、地上に墜落後トランスメタルとして蘇るのでござるが・・・
ここで、トランスメタルの定義が可笑しくなりはじめるのでござるよな?
まあ、ソレは置いておくとして、プロトフォームXを回収に来た両軍相手に鬼神の攻撃をみせる姿は蟹のもつイメージを大きく変えてくれたものでござる。
何より商品はトランスメタルでは重武装で、3連装ミサイルランチャー(ガルバキャノン)は転がし走行に連動してミサイルを連続発射するギミックを備えており、ミサイル(3発)と手持ち武器(ショットガン)はハサミの内側に収納可能でござる。
更にハサミの内側にはゴム製キャタピラが収納されており、バトルタンク風のヴィークルモードは巨体と合間って圧巻でござる!
そう! ゴム製キャタピラは平らな面などでは転がし走行で実働するキャタピラであり、連動して回る3連装ミサイルランチャーは劇中のイメージ通りでござる!
やはり、キャタピラ使用玩具は実働してこそ華でござるな。
が!
気をつけてもらいたい事は、ゴム製キャタピラ故に使用頻度、保管状態にもよるのでござるが、至年月劣化により、ゴムが縮んだり、切れたりするので、中古で購入の御仁は注意してもらいたいでござるよ!
拙者も、本品ではないでござるが、10数年経たゴム製の人形やマスクなどは溶けて固まりになってしまったものも多数あり、泣く泣く捨てたコレクション品もあるのでござるよな。 (涙)
まあ、ゴム製パーツはコレクターにとっては「諸刃の剣」なのでござるよな。
一応拙者の所有するランページ2体は、直射日光に当てず保管しているので、痛みは少ないでござる。
更に本品の問題点(取り扱い方)は、自動ミサイル発射ギミックなのでござるよな。
ミサイル発射は転がし走行に連動するでござるから、ミサイルをセットしたままだと、車輪を動かしただけで、誤射してしまうので普段は取り付けないほうが良いのでござるが・・・
今回の写真撮影中に、ミサイルを外し忘れてビーストモードからビークルモードに変形させてしまったものでござるから・・・
誤ってミサイルを一発発射させてしまったのでござるよな・・・
しかも、無償準の誤射でござるから着弾地点がわからず、現在も行方不明なのでござるよな。
だーーー!
余剰パーツ対策で予備ミサイルを付けない事は判らないでもないでござるが、自動連続発射ギミックの場合は予備ミサイルを付けるべきでござろう!
予備ミサイルは余剰パーツじゃないでござる!
と・・・ まあ、ソレは置いておくとして・・・
ロボットモードの変形は蟹の甲羅の中に本体がギッシリ詰まっており、複雑に折りたたまれた手足を展開させた姿は千手観音とか阿修羅やシバ神とかを思わす神々しいシルエットでござる!
流石は戦将を名乗るだけの事はあるデザインでござるな。
更に日本版は本体の成型色をキャンディレッドに変更したことにより、より美味しそうなのでござるよな。
そう! 拙者は何故か、インフェルノとランページがお気に入りなのでござる。 (笑)
さて! ランページの手持ち武器はショットガンと3連装ミサイルランチャー(ガルバキャノン)であり、体格の大きいキャラにはピッタリの重装備でござる。
更に3連装ミサイルランチャーの設定上では、戦術核砲弾も発射可能なのでござるよな。
いや~ キチガイに刃物!
自らの実験で己の首を絞める悲しい軍拡競争でござるよな。
劇中のランページは、両陣営との戦い後、メガトロン(D-40、メタルス・メガトロン、2500円)にスパーク核を奪われ、余儀なく忠誠を誓わされるのでござるが・・・
よ~く、考えれば最初からサイバトロンの技術陣も同じ事をしておけば間違いは無かったのではないでござるかな?
人体実験をしておいて人権を謳うようなものでござるな。
タテマエの正義が怖いところでござる。 (笑)
なお、デストロンの軍門に下ったプロトフォームXは、メガトロン様より「ランページ」の芸名を襲名するのが日本設定なのでござるが、日本版ビーストウォーズは芸達者な声優陣により原版(海外版)とは可也イメージの違ったキャラクターに仕上がってしまったのでござるよな。
日本版ランページの声優を務めたのは、タカラ作品とは縁のある檜山修之氏であり、ドチラかと言えば美形キャラを演じる場合が多いのでござるが・・・
「ブチシバく!」
「あぁ!ビビったか? ビビっとんのか~」
な、広島弁(?)でござるから、檜山修之ファンは驚いた事でござろう。
声優インタビューの記事では、ランページを演じる事で泣いたとか、吹っ切る事が出来たとか書かれているので、苦労したのでござろうな。 (笑)
そう・・・ ランページって見方によればダークヒーローぽいイメージのキャラクターであるので、檜山修之氏が普通に演じていたら、それこそ陰のあるダークヒーロなキャラクターだっただろうに、ビースト劇団に毒されたのでござろうな。
まあ、拙者も広島弁のランページも不器用そうで好きなのでござる。
まあ、人により見方もイロイロとありダークヒーロー的な無口のランページが好みだったりするかもしれないでござるが、拙者的には檜山ボイスの日本版ランページは貴重な存在であり、好きなのでござるよ。 (笑)
そう! 日本版ビーストウォーズは奇跡の吹き替え代え作品なので、2度と同じ様なティストの吹き替え作品は作れないでござろうな。