ごきげんようでござる!
建設車両をモチーフとしたトランスフォーマーは、善(サイバトロン)悪(デストロン)に採用されるなど、創造と破壊の両イメージ具象化した存在でござる。
ちゅー事で、今宵は2003年度の「超ロボット生命体 トランスフォーマー マイクロン伝説」より、クレーン車に変形するサイバトロン・戦術家、グラップ(MC-04、グラップ、1980円)の紹介でござる!
本品は2002年に「ARMADA」版スモークスクリーンとして販売された日本版で、商品的には同じでござるが、パッケージングがブリスターパックからヘッダー付きのウィンドーボックス仕様に変更されているでござる。
なお、日本版にはレースマイクロン(MM-05、レースマイクロン、980円)とのセット販売(MS-02、グラップ&レースマイクロン、2900円)も同時販売されたでござるが、中身は単品版と同じでござる。
さて、パートナーマイクロンのリフト(海外名、リフター)は、フォークリフトに変形するマイクロンなのでござるが、デザイン的にはフォークリフト機能が付いたSFヴィークルぽいでござる。
ロボットモードは数あるマイクロンの中でも屈指のカッコイイデザインであり、パワフルで隻眼(?)の顔が実に良い雰囲気なのでござるよな。
更に、首・肘まで可動する懲りようなのでござるよな。
米国設定では整備士ぽいのでござるが、日本設定では殆ど語られておらず、TVアニメでの登場もエボリューションくらいしかイメージがないのが残念なのでござるよな。 (残念!)
さあ、グラップの方は少々SFチックなクレーン車でござるが、雰囲気は悪くないでござる。
まあ、グラップの名前の由来は初代グラップル(47、グラップル、1800円)がクレーン車であることからの改名でござるが、米国名のスモークスクリーンはレースカーである初代スモークスクリーン(45、スモークスクリーン、1800円)に由来しているのでござるが、米国側では外見ではなくキャラクター性で名前を引き継いでいたらしく、戦術家の肩書きでスモークスクリーンなのでござるが、外見に拘る日本人としてはグラップの方が納得のできる商品でござる。
う~む・・・ 本品の設計思想には、グラップルとスモークスクリーンの2人を掛け合わせたモノなのでござろうな。
本品も、日米のネーミング方が異なる見本のような商品でござるかな?
しかし、商品は建設車両でござるから、かなり遊べる商品となっており、通常ではクレーンの収縮は出来ないでござるが、仰角が付けられ、旋回に連動してロボット頭部も動くでござる。
更に、ウィンチギミックは転がし走行により、ワイヤー(紐)の巻き取りができ(レバー操作で切り替え)、フック部分のジョイントをマイクロンジョイント凹に取り付ける事も可能なので牽引もできるでござる。
マイクロン合体によるエボリューションギミックは、クレーン部分にマイクロンを合体させる事により、ロックがはずれ、マイクロンごとスライドさせると2段階に収縮するでござる。
なお、クレーン部分先端が展開するクレーンランチャーは、ミサイルを収納したままだと、自動的に展開しないでござるが、ミサイルを収納していないと三段目まで一気に展開するでござる。
なお、天井部のマイクロンジョイント凸はダミーで、連動ギミックはなく、サイバトロンのエンブレムが掘り込まれたハッチは開閉するものの、特別なギミックは無いでござるよな。
なお、ロングランチャーはミサイルが発射可能でござるが、TVアニメ本編のように、ロングランチャーをカタパルトとして、コスモテクターを射出するギミックは無いでござる。
まあ、TVアニメでは最強の盾コスモテクターを有効活用すべく考案されたフォーメーションの要であり、戦術家の肩書きに恥じないものでござるが、如何も日本版グラップは、頭を使う戦術が苦手なイメージだったりするためか、戦士の役職で紹介されていたりもするでござる。 (笑)
そう! 日本版グラップのイメージは、「江戸っ子喋り」でござるから、戦術家のようなインテリ的なイメージはないでござるよな。 (笑)
うむ、如何見ても肉体労働派なデザインで、ブサイクな面構えが何とも愛着があるでござるよな。
なお、グラxチプの顔は、ハズブロ側から「人間だったらこんな感じ」というイメージスケッチが送られてきて、それをロボット顔にアレンジしたものだそうでござる。
イケメンにしないところが、脇役の分を心得つつ、印象有る助演男優をイメージさせえる心憎い配慮でござるよな。
まあ、日本側じゃイメージスケッチを見せられたら、「こいつ、スモークスクリーンジじゃねー」と思った事でござろうな。 (笑)
しかし、外見とは裏腹に戦術家でござるから、米国主体である為に米国設定に配慮し、初登場(?)となる10話では、クレーンやウィンチを使ったトリッキーな攻撃を披露する謎のトランスフォーマーだったのでござるよな。
その後のレギュラー入りでは、江戸っ子口調のキャラでござるから、強烈なイメージが残ってしまったのでござるよ。 いや~同じ作画でも、吹き替えによるイメージの違いは御国事情を配慮する大事な演出でござるよな。
まあ、日本ではマイクロン伝説でグラップの名前を使ってしまったものでござるから、翌年の「スーパーリンク」では更にグラップルぽいインフェルノV(SC-21、インフェルノV、1980円)がグラップルを名乗れなくなるなど、「スーパーリンク」と「ENERGON」では名前の混乱が増える事になるのでござるよな。
ホント、日米共通の名前の方がややこしくなくて良いのでござるが、ソレがあるからこそイロイロと調べる楽しみがあり、面白いものなのでござるよな。
まあ、日本版の並はずれた怪力と、戦闘では無駄の無い動きによるベテラン戦士の経験ちゅー設定と、「江戸っ子口調」は、グラップの名にこそ相応しいと思うので、日本版の命名は間違っていないでござろうな。
しかし・・・
TVアニメでは、もうすこしグラップとリフトの関係したエピソードを描いてほしかったものでござるよな。
魅力的なキャラクターだけに、ソコだけは「マイクロン伝説」というアニメで勿体無いと思うのでござる!