歴歩

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丹波市・山田大山古墳群5号墳 県内最古級となる6世紀初めのT字形横穴式石室を発見

2014年08月08日 | Weblog
 兵庫県教委が7日、丹波市春日町山田の山田大山古墳群で5号墳を新たに発見し、県内最古級となる6世紀初め(古墳時代後期)の横穴式石室が見つかったと発表した。 渡来系の人が造ったとされる「T字形」としては県内5例目で、最も古いという。
 横穴式石室の県内導入期(6世紀前半)に、明確なT字形が見つかったのは初めてという。
 事前調査で1~4号墳が確認され、谷筋最奥部の2号墳を発掘調査したところ、7世紀前半に造られ、後半に追葬されたとみられる石室を確認した。 同古墳の北側に隣接した5号墳を新たに確認した。墳丘は直径約8m、周濠を含めると同約11mと規模は小さい。 埋葬施設は、平面形がややいびつなT字形をした横穴式石室(横2・8m、縦1・25~1・35m、高さ1・2m)で、羨道は横0・6m、縦1mだった。石室からは須恵器7点などが出土し6世紀初めの築造とみられ、県内最古級とわかった。
 現地説明会が10日午前10時~11時半に開かれる。
[参考:神戸新聞、産経新聞]
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大阪府島本町・西浦門前遺跡 水無瀬離宮跡出土か

2014年08月08日 | Weblog

 大阪府島本町教委が6日、後鳥羽上皇(1180~1239)が造営した「水無瀬(みなせ)離宮」の一部とみられる宮殿跡が見つかったと発表した。
 同町桜井3丁目の駐車場跡約1530㎡を発掘。多数の建物の柱跡、柱を支える礎石の塊、池の跡や1m大の庭石のほか、溝の跡には、鎌倉期に京都の瓦工房で製造された「軒平瓦」「軒丸瓦」などの瓦や陶磁器が大量に見つかり、庭園つきの宮殿だった可能性が高い。
 後鳥羽上皇に仕えた歌人・藤原定家(1162〜1241)の日記「明月記」などの文献によると、上皇は1199年、水無瀬川と淀川の合流地付近に離宮(下御所)を造成。1216年に洪水で壊れたが、翌17年に新離宮(上御所)を山上に再建し、川をせき止めて水を引き入れた庭園が造られたという。
 2009年に同町広瀬1丁目で見つかった遺構は約600m東の標高14mにあり、下御所の一部か上御所の一部か分かっていない。今回の遺構は、さらに高い標高25mの山の斜面にあり、町教委は上御所の一部と推測する。ただ、これまでの上御所推定地から南西に約600m離れており、本邸ではなく別邸だった可能性が高いという。
 現地説明会が9日午前10時から開かれる。
[参考:朝日新聞、毎日新聞、読売新聞、産経新聞]

過去の関連ニュース・情報
 2010.1.22 広瀬遺跡 水無瀬離宮の遺構か、大規模な礎石建物跡が出土
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