元興寺文化財研究所(奈良市)と奈良県三郷町の持聖院(旧・惣持寺=そうじじ)は5日、同院五輪塔の地下から出土した蔵骨器の骨を分析した結果、平安時代末から鎌倉時代初期の男性の骨と判明したと発表した。五輪塔(高さ80cm)が、鎌倉時代前期の高僧・解脱上人貞慶(1155~1213)の墓の可能性が高いことが分かった。
貞慶のものとされる墓は笠置寺(京都府笠置町)と海住山寺(同府木津川市)にもあり、持聖院の五輪塔は分骨墓とみられる。
研究所は、五輪塔とその地下から見つかった蔵骨器や内部の骨(火葬人骨250g分)を調査し、骨は成人男性のもので、放射性炭素年代測定で「1147~1218年」のものと判明した。貞慶が亡くなったのが建暦3年(1213)であり、五輪塔や蔵骨器は形から鎌倉時代初期のものであるため、貞慶の墓の可能性を高いとみている。
惣持寺は貞慶創建の寺とされ、その縁起を記した江戸時代の記録に「塔を建立し、(貞慶の)遺骨をおさむ」と書かれていた。
蔵骨器は6~21日、奈良市の元興寺法輪館で展示される。
[参考:共同通信、毎日新聞[
過去の関連ニュース・情報
貞慶
貞慶のものとされる墓は笠置寺(京都府笠置町)と海住山寺(同府木津川市)にもあり、持聖院の五輪塔は分骨墓とみられる。
研究所は、五輪塔とその地下から見つかった蔵骨器や内部の骨(火葬人骨250g分)を調査し、骨は成人男性のもので、放射性炭素年代測定で「1147~1218年」のものと判明した。貞慶が亡くなったのが建暦3年(1213)であり、五輪塔や蔵骨器は形から鎌倉時代初期のものであるため、貞慶の墓の可能性を高いとみている。
惣持寺は貞慶創建の寺とされ、その縁起を記した江戸時代の記録に「塔を建立し、(貞慶の)遺骨をおさむ」と書かれていた。
蔵骨器は6~21日、奈良市の元興寺法輪館で展示される。
[参考:共同通信、毎日新聞[
過去の関連ニュース・情報
貞慶