歴歩

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奈良県三郷町・持聖院 貞慶のものとみられる骨が出土

2016年08月05日 | Weblog
 元興寺文化財研究所(奈良市)と奈良県三郷町の持聖院(旧・惣持寺=そうじじ)は5日、同院五輪塔の地下から出土した蔵骨器の骨を分析した結果、平安時代末から鎌倉時代初期の男性の骨と判明したと発表した。五輪塔(高さ80cm)が、鎌倉時代前期の高僧・解脱上人貞慶(1155~1213)の墓の可能性が高いことが分かった。
 貞慶のものとされる墓は笠置寺(京都府笠置町)と海住山寺(同府木津川市)にもあり、持聖院の五輪塔は分骨墓とみられる。
研究所は、五輪塔とその地下から見つかった蔵骨器や内部の骨(火葬人骨250g分)を調査し、骨は成人男性のもので、放射性炭素年代測定で「1147~1218年」のものと判明した。貞慶が亡くなったのが建暦3年(1213)であり、五輪塔や蔵骨器は形から鎌倉時代初期のものであるため、貞慶の墓の可能性を高いとみている。
惣持寺は貞慶創建の寺とされ、その縁起を記した江戸時代の記録に「塔を建立し、(貞慶の)遺骨をおさむ」と書かれていた。
 蔵骨器は6~21日、奈良市の元興寺法輪館で展示される。
[参考:共同通信、毎日新聞[

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 貞慶
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明日香村・石神遺跡北側 木製「琴柱」が178点出土

2016年08月01日 | Weblog
奈良文化財研究所の調査で、明日香村の石神遺跡の北側で、7世紀後半の天武・持統天皇の時代の溝などから、琴の音を調節する木製の「琴柱(ことじ)」(幅や高さが3cm前後)が178点出土していたことが分かった。国内では弥生時代以降の遺跡で、これまでに約120点出土していた。
[参考:共同通信、産経新聞]
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