滋賀県栗東市教育委員会は20日、同市安養寺の椿山古墳(5世紀)から、国内最大級の木製笠形埴輪が出土したと発表した。
周濠の底から、楕円形の木製笠形埴輪が6点見つかり、うち2点は長径が76cmと75cmで、応神天皇陵とされる誉田御廟山古墳(大阪府羽曳野市)から出土した90cm台の埴輪2点に次ぐ大きさだった。
椿山古墳は全長99mの帆立貝形前方後円墳、後円部直径70m、前方部長さ25m。
笠形埴輪は高貴な人物にかざす蓋(きぬがさ、日傘)を模したとされ、奈良県を中心にこれまで計313点が出土しているが、大半は直径30cm程度。材料はコウヤマキで、内側を丁寧にくり抜くなど応神陵の出土品と共通点が多い。大和政権との深い結び付きをうかがわせる貴重な資料としている。
栗東市小野の栗東歴史民俗博物館(077・554・2733)で、29日午後1時から調査報告がある。
出土品は25日~来月6日、同博物館で展示する(31日休館)。
[参考:時事通信、共同通信、毎日新聞]
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