滋賀県文化財保護協会が10日、長浜市西浅井町塩津浜の塩津港遺跡で、「構造船」の一部が見つかったと発表した。琵琶湖では、平安後期に既に構造船が使われていたことを示す発見となる。
12世紀の地層から出土した部材は、長さ205cm、幅58cm、厚さ11cm。針葉樹とみられる。構造船の部材としては最古という。
部材は、どこの部分かは分かっていないが、板の厚みから船は長さ17m、幅約2.4mを超えるとみている。
[参考:共同通信、産経新聞、京都新聞、毎日新聞]
過去のニュース・情報
2009.2.27塩津港遺跡 平安末期の精巧な船形木製品が出土
平安末期の精巧な船形木製品が見つかった。平底で、船尾が切り落ちた特徴を持ち、船体には梁2本が前後に渡る。側壁部には木片で埋めた穴が等間隔に計10カ所ある。船首に削り跡と釘穴、前部梁に凹みがあり、旗や帆があった跡とみられる。室町期ごろに登場する構造船の形態を示しているが、200年ほど遡ってその姿を現している。出土した船形木製品は写実性が高く、琵琶湖で使われた全長10m前後の運搬船をモデルにしたとみられる。
塩津港遺跡
平安後期の構造船部材が出土 滋賀・塩津港遺跡、琵琶湖水運で活用か
琵琶湖に国内最古級の構造船 滋賀・長浜の塩津港遺跡
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