歴歩

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京都・祇園祭 長刀鉾の2代目長刀の銘文を分析

2018年07月04日 | Weblog
京都国立博物館(京都市東山区)が2日、祇園祭の前祭(17日)の山鉾巡行で先陣を切る長刀鉾の2代目長刀に刻まれた銘から、その来歴や作者が分かったと発表した。9月から始まる特別展「京(みやこ)のかたな」(読売新聞社、NHKなど主催)で長刀を初公開するにあたり、京都国立博物館が柄(つか)に収まる部分に刻まれた銘文を分析した。長刀の来歴は地元で伝承されてきたが、調査で裏付けられた。
茎(なかご、刀身の柄に被われる部分)の表裏に銘があり、
表に「平安城住三条長吉作/大永二年六月三日」の銘がある。
 (意)大永二年(1522)六月三日、京都の刀鍛冶、長吉(ながよし)が製作した。
裏には「去年日蓮衆退治之時分捕仁仕候於買留申奉寄附感神院江所也 願主江刕石塔寺/之麓住鍛冶左衛門太郎助長 敬白 天文六丁酉歳六月七日」の銘がある。
 (意)昨年(天文5年)の天文法華(てんぶんほっけ)の乱で略奪に遭ったが、近江の石塔寺(いしどうじ、現東近江市)の麓に住む助長という刀鍛冶が買い戻して翌天文6年(1537)6月7日に感神院(現八坂神社)に奉納した。
[参考:京都新聞、読売新聞、産経新聞、毎日新聞、NHK]


祇園祭2代目長刀は天文法華の乱で略奪、刀鍛冶が買い戻す−銘文で伝承裏付け 京都国立博物館 

長刀鉾の長刀、戦乱で略奪 京都・祇園祭、銘に経緯
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