今日は、23時15分池袋発・元町・中華街行きの副都心線で家路に・・・。
21時30分まで講座・・・その後、クラスメート数人とバールへ。
カルパッチョと冷パスタを赤ワインで流し込み、池袋の夜を少しだけ楽しんだ次第です。
それにしても、仕事で疲れ果てた後に、空腹のまま講座に参加して、21時30分まで。
みなさん、立派なものです(学ぶ、考える・・・というのは、究極の贅沢。古代ギリシャの貴族階級のそれと同じという意見で一致しました-笑-そういえば修士論文と格闘していたあの頃が一番充実感があったような気もします)。
立教大学大学院21世紀社会デザイン研究科×日経Bizアカデミーで開催されている「ソーシャルデザイン集中講座」の3回目に参加してきました。
今日の担当は、立教大学大学院准教授の坂本文武先生。
米国ケース・ウェスタン・リザーブ大学で非営利経営学修士をとられた若手研究者。
髪は少し白いものがありますが(失礼)、なかなかのイケメン。
東大の藤原帰一教授似のクールな坂本先生は、米国NPOへの経営コンサルティングを経験され、CSR、資金調達などを専門とされています。
理論だけで終わらせない実務派教員です。
今日のテーマは、「経営組織および事業の戦略と社会デザイン」。
組織論、ガバナンス論、イノベーション論を中心に講義と質疑応答の2時間30分。
参加者の問題意識も高く質問が飛び交います。
それに対して、学術と実務面から回答する坂本先生の切りかえしも、なかなか勉強になります。
レジュメには、まず命題を提示。
命題
「ぼくたちの会社はどうして信じられないことをするのか?
ソーシャルは、現代企業の福音なのか?
組織論が示唆する持続可能な組織論」
参加者とのやりとりの中で、坂本先生は板書していきます。
「持続可能、目的性、利益配分、環境適応、ニーズ、持続責任、ゴーイングコンサーン、組織の存在・・・」
組織論における組織は、有機的組織と機械的組織の2種類あることを解説され、そこに組織の生成、発展、衰退・・・を紐づけていきます。
組織は、「創業・・・成長・・・成熟・・・衰退」というライフサイクルの中を進んでいく・・・。
その中で組織は学習障害(P.センゲ)、習慣的な防御行動(アージリス)に陥り、ダークサイドに落ちていく・・・。
それは、集団圧力であり、集団浅慮(グループシンク)であり、集団凝集性。組織は硬直を起こし、衰退に向かって突き進んでいく・・・という文脈です。
また、株式会社組織のガバナンス、NPOのガバナンスの比較の中から、人間の「共感」と「経済合理性」について考えていくことに着地させます。
人はパンのみに生きない、背に腹はかえられない・・・。
そのパラドックスは、じっくり思考すると、人間研究の射程に立ち入ることになります。
坂本先生の持つ多様な思考回路から、さまざまな発見をいただいた講座でした。
坂本先生、ありがとうございました。
今日のレジュメより
1.社会デザインとは?
2.プラスティックワード化する「ソーシャル」
3.そもそも組織とは何か?
4.日本企業は価値づくりに成功しているのか?
5.企業は利潤最大化に向いた組織なのか?
6.利潤追求体質による弊害
7.ガバナンスの限界
8.持続可能な組織への挑戦