何十年も前から分かっていたのに、ほとんど何も手を打ってこなかった・・・。
すごいスピードで少子高齢化の進む日本。
そこを襲ったコロナ禍・・・。
そのひずみが、地方に出てきているというのが、今週号の特集です。
日経ビジネス誌2020/11/30の特集は「地方が壊れていく わが街のリアル」。
コロナ禍によって、30兆円以上のGDPが失われたわが国・・・。
GDPの1割が失われる・・・非常事態・・・。
地方では、工場がなくなり、インバウンドの観光客がいなくなり、イオンや大学まで出でいく・・・。
鉄道が廃線となり、航空便がなくなり、地銀の支店の閉鎖が続いている・・・。
空き家が増え、世田谷区や大田区でさえ5万戸に近い空き家がある・・・。
衰退していくこの国の実情を丹念に取材していきます。
コンテンツ
Part1 企業も人もカネも流出危機 わが街のもろさ
Part2 鉄道・航空は大赤字 撤退・衰退・コスト増 「足きり」がトリガーに
Part3 猛烈な人口減、たまる「負動産」 平成の先駆や見本もすぐに陳腐化する
Part4 本当に万策尽きたのか 水道広げず、橋も壊す 派手より大切なもの
打ち手がないまま、このまま不作為を続けていくのか、それとも時間をかけて出来る事を継続して続けていくのか?
半世紀近く前に、7つの海を制覇した大英帝国を「英国病」として見ていましたが、それが、今、この国で起こっているということです。
有識者が様々な打開策を提言しています。
「東京一極集中 一番の被害者は東京都民」山下都立大教授
「インバウンド回復で地方は再び優位に」藻谷日本総研研究院
「国頼みの脱却不可欠 未来投資はどこでもできる」泉明石市長
「都市こそインフラ投資 都市と地方の偏在なくせ」藤井京大教授
この国は、もはや経済大国ではなく、一人当たりのGDPでも、イタリアやスペインよりも低いという現状。
世界的に見ると、決して裕福とはいえない国民です。
少子高齢化が進んでいく地方。
個人的には、コンパクトシティを充実させていき、地域住民がチカラを合わせながらソーシャル・コミュニティを形成していくことが必須だと考えています。
そのためには、その地域の独自性を開花させるデジタル、文化、教育。
シルバー層と現役世代、こどもたちが分断されず、多少貧乏でも共存できるコミュニティを作っていくことしかないと考えています。
衰退は避けられない・・・であれば、静かに、優雅に、下山の思想で山を下りていくことが、みんなの幸せになるのではないでしょうか?
日本の後を追って、少子高齢化が進む高齢化後進国に対して、羨まれるモデルを提供することが国際社会への一番の貢献だと思います。