「面白いほど世界が分かる 地理の本」
知的生き方文庫 705円+税
高橋伸夫筑波大学名誉教授・井田仁康筑波大教授編著
新聞広告を見て買った一冊。
気楽に読める地理の本です。
世界旅行に出かけるという感じで読むに適した一冊だと思います。
内容的には、高校時代の地理B。
地理Aが世界に横串を刺すのに対して、地理Bは国ごとに解説。
アジア、北米、南米、欧州、アフリカ、オセアニアの順番で国ごとの説明が展開されます。
文庫本といっても389ページの大作。
読みごたえありです。
冒頭の中国、韓国は、特に興味深く読むことができました。
中国では、「急激な都市の発展が生んだひずみ」、韓国では「北緯38度で分断された理由」が解説されています。
また、オーストラリアには世界遺産が19もあるなど、新しい発見もありました。
最近では、地理学自体の存在が薄れつつあり、学会や教員の方たちも大変だと思います。
GPSの研究、人口の移動の研究などで、地理学の命綱がやっとつながっているという感じです。
これからの地理学は、地球にとどまらず宇宙や惑星に向かって発展していけば、地理学のカテゴリー、守備範囲が拡大していくのかもしれません。