何でこうなっちゃったんだろう?
輝いていた1980年代の日本の国際競争力・・・今では、先進国最下位のポジション。
いや、少子高齢化による人口減少、天文学的数字の国の借金を考えると、発展途上国入りする日も近いかもしれません。
1990年代に米国シリコンバレー発のブレークスルー・イノベーションと中韓台の価格破壊的イノベーションの挟み撃ちにあって、国際的な競争力を失っていくこの国・・・。
第二次世界大戦の敗戦、デジタル敗戦、そしてワクチンを作れないコロナ敗戦・・・連戦連敗、負け続けています。
WIPOの調査では、グローバルイノベーション指数が、たった13年間の間に日本のランクは、5位から15位に転落。
学術論文数は、この10年で2位から5位に転落。
日の沈む国になっています。
日経ビジネス誌2021.5.31号の特集は「課題先進国にチャンス ニッポンの異能ベーション」。
今の日本、イノベーションという言葉さえも、手垢のついたコモディティの感があります。
そこで、「異能ベーション」という造語・・・なかなか良いと思います。
Part1 ESGという追い風 課題先進国が生む1点突破イノベーター
Part2 最先端だけが解じゃない 日本のお家芸が輝く温故知新テクニック
Part3 活かすも殺すも経営次第 技術のタネを実らせるスピード&オープン
この特集では、宇宙ロボット開発会社、岩石から水素を生成する会社、古着でジェット燃料を作る会社などが取り上げられています。
明日の日本の土台となる新しいテクノロジーで世界に臨むビジネスパースン。
なかなか期待を持てます。
さらにエピローグでは、「技術立国への再出発」「3つの欠乏、解決への道」と題し、科学技術の底上げが必要であると指摘します。
「3つの欠乏」
1 失敗を認めない→研究の多様性を認める
2 カネがない→研究資金の調達多様化・・・大学基金、知財活用
3 人財が行き来しない→企業との交流活発に
「異能」を排除し続けてきたこの国。
ここまで落ち込んで、やっと「若者」「ヨソ者」「バカもの」が注目され始めました。
もう一度、日のいずる国になることが出来るでしょうか?
日本人の底力が試されるアフターコロナ時代です。