能率技師のメモ帳 経済産業大臣登録中小企業診断士・特定社会保険労務士の備忘録

マネジメント理論、経営理論を世のため人のために役立てるために

昭和を生きた能率技師(経営コンサルタント)が残すサクセスの原理原則・・・先輩直伝の「成功の方程式」

2023年06月01日 | マネジメント

書斎に飾ってある額縁・・・それは、日に焼けた一枚のメモ用紙。

立派な額縁に入れて飾っています。

今から四半世紀前・・・25年前に、私の師匠から、喫茶店で書いてもらったメモ帳の切れ端です。

その頃は、全然分からなかった謎の方程式でしたが、今、やっと理解することが出来始めた「記号」です。

今まで、いろいろな成功本やサクセスストーリー、ハウツー本などを目にしてきましたが、これ以上のコンセプトに出会ったことはありません。

まさに、わたしにとっての秘伝の成功方程式なのです。

 

師匠は、すでに亡くなりました・・・90歳を超える人生をまっとうされた仙人のような人。わたしにとって、映画スターウォーズのヨーダのような存在です。

師匠は、日本で最初の経営コンサルタント(能率技師)上野陽一先生(1883年~1957年/産業能率大学創設者)の愛弟子。

それでも、決して威張ることなく、おごることなく実に笑顔の素敵なおじいさん・・・でした。「能率技師」として、世のため人のため社会のために尽くされた先輩です。

当時・・・昭和時代初期・・・1900年初期は、「経営コンサルタント」という言葉はなく、「能率技師」と呼ばれていました。今でいうIE(インダストリアル・エンジニアリング)、科学的管理法(サイエンティフィック・マネジメント)、ガントチャートなどを習得し、クライアントの現場で改革、革新、改善活動を実現のものにしていたマネジメントの専門家です。

 

師匠・・・わたしが最も尊敬する大先輩。

その日に焼けたメモ用紙には、秘伝の成功の方程式が、書いてあります。

S={(E・E+CT+SA)DD}²

 

今から100年前に作られたと言われる「成功の方程式」・・・私の家宝でもあります。

それ作ったのは、日本で最初の経営コンサルタント(能率技師)上野陽一かもしれませんし、そのお弟子さんかもしれません。わたし自身、いろいろと調査を重ねましたが、その著作者を明確にすることは出来ませんでした。

 

でも、その不思議な方程式は、底深い魅力を感じさせる何かがあります。

 

その師匠は、そのメモ用紙の中に、それぞれのキーワードの説明を加えています。

 

S・・・成功(サクセス)

最初のE・・・経験(experience:エクスピアリアンス) とにかく現場で経験を積み重ねろ!

次のE・・・教育(education:エデュケーション) しっかり学べ、良い教育を受け続けろ!

CT・・・創造力(creative thinking:クリエイティブシンキング) 独創的なアイデアを出し続けろ!

SA・・・営業力(sales ability:セールスアビリティ) 売れ!売れ!そして、売れ!

DD・・・突進力・実行力・執行力(direct drive:ダイレクトドライブ) 前進!前進!突っ込め!

2・・・その二乗 シナジー効果(相乗効果)を働かせろ!

 

そして、そのメモ用紙の最後には、一言・・・。

「ハジライヲ、ステルコト」の一語。

このカタカナは昭和初期を感じさせますし、また、上野陽一氏が推進していたカタカナ運動から来ているように思います。

カタカナ運動というのは、漢字習得で多大な時間がかかり、欧米のアルファベット26文字で表現できる欧米に追い付くためにカタカナ50文字で代用しようという昭和初期の試み。

確かに、漢字、ひらがな、カタカナ、数字などをマスターしなければならない日本語の習得には多大な時間と努力が必要となります。

 

経験をしっかり積み、教育をきちんと受け、創造性を身につける・・・そして、その積み重ねをしっかりと世間様に伝えていく・・・そして最も大切なのがダイレクトドライブ・・・突進力・実行力、執行力・・・そして、その二乗によって「成功」が獲得されるという方程式です。この二乗というのが、数学ぽくって、とても素敵です。

実行力、執行力が、成功の最終的に最も大切なことであり、恥じらいを捨てて実行しろ!という教えです。

 

この成功の方程式は、まさに秘伝。

皆さまにお伝え出来て、本当に光栄に思います。


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