中小企業、中堅企業の経営をバックアップする東京商工会議所。
2015年7月、新しい検定試験を開始します。
東商の検定試験は、今まで、簿記、販売士などの職能別、現場系、スペシャリスト系の検定試験を多数開催していましたが、
今回はゼネラリスト向け、ホワイトカラー管理監督者向けの検定試験を企画。
画期的な検定試験だと思います。
予算的、時間的に余裕の少ない中小企業、中堅企業の社内研修、能力開発、マネジメント力の強化というメリットがあると考えます。
ビジネスマネジャー検定試験
この試験の目的は、「企業経営のカナメであるマネジャーの土台づくり」とのこと。
ホームページでは、次のように説明されています。
「管理職(マネジャー)は、企業と社員の結節点として、事業分野や企業規模を問わず“経営ビションの伝達・浸透”や“事業戦略の策定・遂行”、“チームのモチベーションと結束力の向上”、“人材育成”などといった多様かつ重要な役割を担っています。
まさに企業の浮沈の鍵を握る要の存在です。
それだけに、マネジャーの任を果たすことは容易ではなく、高い能力が要求されます。
また企業にとっても、優秀なマネジャーを育成することは不変の最重要課題です。
一方、時代の変革のスピードはますます速くなり、ダイバーシティ(人材の多様性)も深化する中、これまでの業務経験だけに頼るマネジメントでは対応が困難な時代が到来しています。
新たな目標にチャレンジするときや自分のチームに問題が発生したときに、ゼロから理論や手法を学び始めるのでは対応が遅く、取り残されてしまうでしょう。
そのため、マネジャーはマネジメントに関する総合知識を身につけることが不可欠となっています。
換言すると、マネジャーが成果<アウトプット>を出し続けるためには、マネジメント知識を継続して習得<インプット>しなくてはならない時代であるとも言えるでしょう。
ビジネスマネジャー検定試験は、マネジャーとして活躍が期待されるビジネスパーソンに対し、その土台づくりのサポートを目的とし、「あらゆるマネジャーが共通して身につけておくべき重要な基礎知識」を効率的に習得する機会を提供します。」
中小企業、中堅企業のキーパースンである管理監督者。
同検定試験は、そのマネジメント力の向上を目指して策定された検定試験なのです。
ビジネスマネジャー検定試験の3つの柱(知識の確認)
1.人と組織のマネジメント
2.業務のマネジメント
3.リスクのマネジメント
学習カリキュラムからすると、中小企業の課長クラスという感じがします。
また、受検のメリットも具体的に記されています。
受験のメリット
1.マネジメントに必要な総合的知識を効率的に習得できる。
2.多くの管理者が抱く不安や戸惑いを軽減できる。
さらに、企業・経営のメリットとして、
1.マネジメントの基礎知識は本検定で身につけさせることで実践的・実務的な研修に注力できる。
2.管理職養成にかかる費用、時間、労力を軽減できる、
3.検定の合否結果により、知識の習得度を客観的に測ることができる・・・。
大阪商工会議所は、すでにメンタルマネジメント研修(1・2・3級)検定試験を実施していますが、
今回の試験は、その延長線上にあるものと思います。
要は、マネジメントの歴史的な文脈にある「人の管理」「仕事の管理」の基本知識の確認という観点から出題していくようです。
第1回の試験は、来年の7月19日(日曜日)13時30分~15時30分。
試験要項
1.受験資格・・・誰でも
2.出題形式・・・マークシート
3.試験時間 2時間
4.合格基準 70点以上
5.試験会場・・・全国の商工会議所
全問択一式、マークシート方式での試験が実施されます。
70%を取れば合格できるとのこと。
マネジメント力をマークシートの試験で判断できるということは言えないと思いますが、
管理監督者のための能力開発、その候補者の事前学習としては、意義のあることだと思います。
今、上が詰まった30歳代の若手には、キャリアアップのための手段として有効に機能すると思います。
キャリアアップを目指す中堅社員、主任クラスの方、リーダークラスの方にはぜひとも受検していだたきたい新・資格です。
東商が初めて打ち出すゼネラリストのための試験。
第一回目の合格者は価値あるものだと思います。ぜひ合格しておきたい検定試験です。
今後、どんな展開となるかドキドキするプロジェクトです。
詳しくは、東商ホームページまで。