庭は這入れません
まわりをくるくる廻っています
堀口大学訳の、ジャン・コクトオの「シャボン玉」
私の耳は貝のから
海の響きをなつかしむ
「耳」というコクトオの最も短い詩である。
コクトオは作家であり、映画監督である。
ジャン・マレー主演「オルフェ」
画家でもあり、ピカソが激賞した。
バレエ作家であり、音楽家で、批評家でもあった。
俳優でもあったのだ。
コクトオは世界一周の途中で日本にも来ている。
昭和11年5月16日から5日間滞在。
折から来日していたチャップリンと共にアメリカに立った。
通訳と日本国内案内を堀口大学がした。
日本では歌舞伎や相撲を見た。
画家の藤田嗣治(つぐはる)の案内で、浅草の娼家も見学している。
また玉の井にも足を伸ばしている。
出久根達郎さんの「文学大博覧会」から引用