見守り隊の一人として、日々高齢者宅を回っている。
「町内会」の存在は、もっと見直されるべきだ。
子どもの安全のために、登校・下校時に見守る町内会の人たちと保護者たち。
だが、日々高齢者宅を訪問する人はそれど多くはないだろう。
朝の散歩のついでであり、安否を確認するためにポストなどを確認する。
医師でも患者の立場に置かれるケースもある。
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12年前のある日、五体にみなぎっていた意欲と集中力が突然、途切れました。
動悸や不安、不眠が強くなり、あれよという間に燃え尽き症候群(うつ病)に陥ってしまったのです。
長くつらい<トンネル>を経験しました。
ふっと脳裏によぎる<死の誘惑>も経験しました。
そうした時、医師の先輩が「ありのままの自分を認めてあげましょう。病気の状態は刻々と変化する生命の一局面です。
変化している以上、必ず良くしていくことができます」心に染み入るように語ってくれました。
焦る私にとって、この言葉が希望の光となり、回復のきっかけとなりました。
病から回復し、こうした経験を機に飛び込んだのが、患者さんを枕元で心通わせんながら治療、ケアに当たる在宅医療分野でした。
<死を待つ>のではなく<生を全うする>充実した時間を過ごせるように、思いやりの声を掛けながら心を尽くして寄り添うように努めています。
住み慣れた地域で「いい人生だった」と最後まで健やかに暮らせるように、ますます力をつくしてまいります。
在宅医・松崎泰憲さん(胸部外科医、元宮崎大学医学部准教授)
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<生>を価値的に生き抜く道を示す生命哲学は、<死>の不安・苦しみを乗り越えるためのよりどころとなる希望の哲理でもある。
「町内会」の存在は、もっと見直されるべきだ。
子どもの安全のために、登校・下校時に見守る町内会の人たちと保護者たち。
だが、日々高齢者宅を訪問する人はそれど多くはないだろう。
朝の散歩のついでであり、安否を確認するためにポストなどを確認する。
医師でも患者の立場に置かれるケースもある。
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12年前のある日、五体にみなぎっていた意欲と集中力が突然、途切れました。
動悸や不安、不眠が強くなり、あれよという間に燃え尽き症候群(うつ病)に陥ってしまったのです。
長くつらい<トンネル>を経験しました。
ふっと脳裏によぎる<死の誘惑>も経験しました。
そうした時、医師の先輩が「ありのままの自分を認めてあげましょう。病気の状態は刻々と変化する生命の一局面です。
変化している以上、必ず良くしていくことができます」心に染み入るように語ってくれました。
焦る私にとって、この言葉が希望の光となり、回復のきっかけとなりました。
病から回復し、こうした経験を機に飛び込んだのが、患者さんを枕元で心通わせんながら治療、ケアに当たる在宅医療分野でした。
<死を待つ>のではなく<生を全うする>充実した時間を過ごせるように、思いやりの声を掛けながら心を尽くして寄り添うように努めています。
住み慣れた地域で「いい人生だった」と最後まで健やかに暮らせるように、ますます力をつくしてまいります。
在宅医・松崎泰憲さん(胸部外科医、元宮崎大学医学部准教授)
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<生>を価値的に生き抜く道を示す生命哲学は、<死>の不安・苦しみを乗り越えるためのよりどころとなる希望の哲理でもある。