本当に変わるべきは まず「人間」である

2023年03月21日 09時57分58秒 | その気になる言葉

▼道とは何か。それは、道のなかったところに踏み作られたものだ。

荊棘(いばら)ばかりのところに開拓してできたものだ―魯迅

▼本当に変わるべきは「国家」や「制度」よりまず「人間」である―と革命作家の魯迅は考えた。

最後の勝利は、喜ぶ人々の数にあるのではなく、どこまでも進撃す人々の数にある。

▼まず第一に、人間を確立することが大切である。

人間が確立して後、始めてあらゆる事がその緒に就く。

▼デマというものは、たしかに張本人が心底から願っている事実だから、我々はそこから、一部の人間の思想と行為を見てとれる。

▼一時は勝ったように見えても、古い反動の勢力は、必ず息を吹き返してくる。

この国の麻痺状態を直すには、ただ一つの方法しかない。

それは「ねばり」であり、あるいは「絶えず刻む」ことだ。

▼茨の道もあるだろう。

しかし、断じて退いてはならない。

苦しい時こそ、一歩を踏み出すことだ。

その一歩が勝利の道を開くからである。

希望とは、自分でつくるものだ。

希望とは、茨の道を切り開きながら、あとに続く人々に贈りゆくものだ。

 

魯迅は生涯において、小説集3冊、雑文集17冊、散文詩集1冊、回想記1冊を刊行したほか、『中国小説史略』をはじめとする研究書や論文、さらに膨大な翻訳を残した

このなかで圧倒的な量にのぼるのは雑文集である

とくに、1927年から始まり1936年に病没するまでの上海時代は、彼は教職に就かず、フリーの文学者・思想家・論争家として生きた

毒舌的なレトリックを駆使した雑文を矢継ぎ早に発表し、多岐にわたる論敵に厳しい攻撃を加え続けた

古典文学者あるいは小説家として大成する途を棄て、論争の現場に身をさらしながら、転換期を闘い抜いた