人間の宗教性と人生の師匠の存在

2024年01月12日 11時49分30秒 | 伝えたい言葉・受けとめる力

人間は、<人生の価値>を求めている存在である。

その価値とは、生きるための光明である。

人生の規範となる師匠の存在こそが、人間の宗教性を具現化するものだ。

釈迦は人生の師匠として、多くの教えを遺した。

人間は<幸福>になるために、多くの教えを求めたきた。

状況に支配されるのではなく、積極果敢に立ち向かい、他の人をも勇気づけながら自身の問題をい解決していく。

これが人生の一つの神髄である。

問題に直面した時、人生の師匠のことを思えば、自分の悩みなど小さく感じられ、行動する勇気がわくものだ。

地域や社会の問題を解決していくためには、その根本となる家庭が平和で価値的でなければならない。

人生の師匠が、何を思い、何をされてきたかを学ぶ。

苦境にありながら弟子が師匠を守り抜くことで、人生の価値を何倍に開いていける子弟の原理を知る。

視覚障害がある学生の一人が一番の成績を収めたのであるが、その源動力は、師匠から教わった<無限の可能性>を信じる心であった。

師匠の思いに応えとした時、人は計りしれない力を発揮するものなのだ。

地域社会で、理想を描いて行動し続けることがほんものの弟子の姿である。

 

 


ロシアのウクライナ侵略は最重要の紛争

2024年01月12日 07時47分40秒 | 社会・文化・政治・経済

ロシアのウクライナ侵略は現在の国際秩序への挑戦という観点からは、継続的に最重要の紛争とみんさなければならない。

責任の所在がはっきりしている侵略は断固として失敗させなければならない。

第二次世界大戦後、国際紛争を解決する手段として武力行使をしてはならないという戦争違法化が国際秩序の根幹であるとの認識が広まり、国際紛争の解決を国際司法裁判所の手続きにゆだねる動きが広まってきた。

もしウクライナ戦争にロシアが勝利することになれば、戦争違法化という規範は圧倒的に弱まってしまう。

その意味で、ウクライナ戦争こそ、現在進行中の武力紛争のなかで国際秩序に最も大きな影響を与える戦争なのである。

しかしながら国際秩序に影響を与えるものは現実に起こっている武力紛争のみではない。

何が望ましい秩序であるかに関する価値観も極めて重要である。

端的にいって、世界の第1位と第2の経済国であり軍事大国である米国と中国の価値観の相違である。

とりわけ重要なのは、大きな影響力を持つ国々の間の価値観の相違である。

また、米国と中国の具体的な争点こそが台湾海峡である。

米中競争の構図は、現在の混沌とみえる世界の中でもまったく変わっていない。

この米中対決の具体的な争点こそが台湾海峡である。

台湾海峡を挟んで、相違する価値観を体現した政治体制が向き合っている。

もし、台湾海峡で武力紛争が発生すれば、最も圧倒的な政治体制と最も民主主義的な政治体制の争いになり、しかも2超大国同士の戦争につながりかねない。

現在、平和が保たれている台湾海峡こそ、混沌とした世界のなかの最重要の対立ポイントなのである。

毎日新聞オピニオン引用 田中明彦 東京大学名誉教授