映画 誰がために鐘は鳴る

2024年01月29日 12時48分47秒 | 社会・文化・政治・経済

誰が為に鐘は鳴る』(たがためにかねはなる、原題: For Whom the Bell Tolls)は、1943年アメリカ合衆国戦争映画。監督はサム・ウッド、出演はゲイリー・クーパーイングリッド・バーグマンなど。アーネスト・ヘミングウェイの小説『誰がために鐘は鳴る』の映画化作品。映画の邦題では「為」という漢字が使用されている(正規版DVDも同様)。

ストーリー

映画:誰が為に鐘は鳴る

主演のゲイリー・クーパーイングリッド・バーグマン

スペイン内戦義勇軍として参加したロベルトは、ゴルス将軍の指令を受けて山間部にあるフランシスコ・フランコ軍のを爆破するため、ジプシーのアンセルモと共に山間部を根城にする山賊パブロに協力を求める。

しかし、かつて人民戦線派の戦士だったパブロは戦いに興味をなくし、協力を拒む。パブロの卑屈な態度に愛想を尽かした妻ピラーは、夫に代わりジプシーたちをまとめて作戦に参加し、ロベルトは彼らに匿われていた市長の娘マリアと心を通わすようになる。橋の爆破には脱出用のが必要だったが、パブロは馬の提供を拒み、吹雪の夜に馬を連れて姿を消してしまう。ピラーたちは「彼を殺すべきだった」と後悔するが、ロベルトはジプシーのリーダーであるエルソルドに協力を求める。

エルソルドは仲間と共にフランコ軍から馬を強奪することを計画し、同時に改心したパブロがアジトに戻り、協力を申し出る。エルソルドたちは馬を強奪することに成功するが、吹雪が止んでしまったためフランコ軍に追撃されてしまう。ロベルトたちは雪山を偵察中に追撃中のフランコ軍に出くわしそうになるが、エルソルドたちが注意を引き付けたため気付かれずに済む。

ジプシーたちは包囲されたエルソルドたちを助けようとするが、ロベルトは作戦を優先して救助を拒否し、エルソルドたちはフランコ軍の爆撃を受け全員戦死する。(←援助に反対したのはピラー、エルソルドがロベルトの作戦を支援するために意図的にフランコ軍を誘導していると判断したため)。

同じ頃、別行動を取っていたパブロは恐怖に駆られてアジトに戻り、ロベルトが用意していた爆弾の起爆装置を破壊してしまう。ロベルトは作戦の中止を決め、ゴルツ将軍に作戦の中止を伝える文書を送るが、文書が到着するのが遅れてしまい、既に部隊は出撃していた。ピラーたちは作戦の続行を主張し、そこにパブロが戻り「今度こそ作戦に協力する」と申し出る。

ロベルトは説得を受け、手動で爆弾を起動させる作戦を立案し、予定通り作戦を決行する。(←作戦を中止したのは作戦情報が漏れたと判断したため。ロベルトの指示、それでも作戦を実行したのは、ゴルツ将軍のの部隊の出撃を確認したため)。

ロベルトたちは橋に爆弾を仕掛けるため橋の警備隊と銃撃戦を展開しながら爆弾を設置するが、人民戦線派を破ったフランコ軍の戦車部隊が接近し、仲間たちが次々と死んでいく。ロベルトは手筈通り橋を爆破し、マリアやピラー、パブロたちと共に脱出を試みる。

しかし、フランコ軍の砲撃でロベルトが負傷し、馬に乗ることが出来なくなってしまう。ロベルトは一人残ってフランコ軍を迎え撃つことに決め、その場に留まろうとするマリアと別れを告げ、彼女をピラーたちに任せて戦場に留まる。ロベルトは迫り来るフランコ軍の大軍を前に、機関銃の引き金を引く。

「誰がために鐘は鳴る」は、アーネスト・ヘミングウェイの小説や映画2のタイトルですが、もともとはイギリスの詩人・聖職者ジョン・ダンの説教に由来します

この説教では、「個人は人類の一部であり、他の人の弔鐘はあなたのためにも鳴っている」という意味が込められています4。この言葉は、人間の連帯や共感を表現する名言として広く知られています。この言葉に関心を持ったきっかけは何ですか?

キャスト

受賞第16回 アカデミー助演女優賞:カティーナ・パクシヌーノミネートアカデミー作品賞アカデミー主演男優賞:ゲイリー・クーパーアカデミー主演女優賞:イングリッド・バーグマンアカデミー助演男優賞:エイキム・タミロフアカデミードラマ音楽賞:ヴィクター・ヤングアカデミー美術監督賞 (カラー部門):ハンス・ドライヤー、ハルデイン・ダグラス、バートラム・グレンジャーアカデミー撮影賞 (カラー部門):レイ・レナハンアカデミー編集賞:シャーマン・トッド、ジョン・リンクゴールデングローブ賞

受賞助演男優賞:エイキム・タミロフ助演女優賞:カティーナ・パクシヌー

ニューヨーク映画批評家協会賞

ノミネート主演女優賞:カティーナ・パクシヌー

エピソード本作の小説『誰がために鐘は鳴る』を読んでマリア役を強く熱望したバーグマンは、伸ばしていた自慢の髪を切って、原作者であるアーネスト・ヘミングウェイの自宅に押しかけ同然で自分を売り込んだという[要検証]DVDパラマウント映画製作だが版権売却の対象となったことからユニバーサル・ピクチャーズから正規版DVDが発売されている。

役名 俳優  
   
ロベルト・ジョーダン ゲイリー・クーパー    
マリア イングリッド・バーグマン    
パブロ エイキム・タミロフ    
ピラー カティーナ・パクシヌー    
アンセルモ ウラディーミル・ソコロフ    
エルソルド ジョゼフ・カレイア    
オーガスティン アルトゥーロ・デ・コルドヴァ    
ラファエル ミハイル・ラズムニー    
フェルナンド フォーチュニオ・ボナノヴァ    
アンドレス エリック・フェルダリー    
プリミティヴォ ヴィクター・ヴァルコニ    
ゴルツ将軍 レオ・ブルガーコフ    
ゴメス大尉 フランク・パリア

魔法の宅急便

2024年01月29日 12時23分35秒 | 社会・文化・政治・経済

魔女の宅急便』(まじょのたっきゅうびん)とは、角野栄子による児童書(児童文学)である。宮崎駿監督によって1989年にアニメ映画化版が制作された。また2014年、清水崇監督により実写映画化された(主演・小芝風花詳細節参照

シリーズ1作目『魔女の宅急便』は、主人公のキキが親元を離れ、知らない町で魔女として一人立ちする姿を描く。オリジナルは1982年から1983年にかけて『母の友』に連載された。その後シリーズ化されており、福音館書店から刊行されている。表紙画、挿画は第1巻が林明子、第2巻が広野多可子、第3 - 6巻は佐竹美保がそれぞれ手がけた。英語イタリア語中国語スウェーデン語版も出版されている。2009年10月、最終巻『魔女の宅急便その6 それぞれの旅立ち』が刊行され、24年に亘って描かれた同シリーズは完結した[2]。その後『魔女の宅急便特別編』として3冊が刊行されている[3]

あらすじ

魔女の宅急便(第1巻)
主人公である魔女の少女キキは、13歳になったら魔女の修行のためよその町に移り住み独り立ちするというしきたりに従い、満月の夜、相棒の黒猫ジジと共に、新たな街を探して旅立った。
紆余曲折を経て、定住先に決めたコリコの町のパン屋「グーチョキパン店」のおかみ・おソノさんに気に入られ、彼女の厚意でパン屋に居候させてもらったキキは、唯一のとりえである空飛ぶ魔法を活かして空飛ぶ宅急便屋を開業する。次々に舞い込むお届け物の仕事や飛行クラブの少年とんぼとの出会いなどの様々な出来事を経験していき、やがて1年目の里帰りを迎える。
魔女の宅急便 <その2>キキと新しい魔法(第2巻)
コリコの町での暮らしも2年目を迎え、キキは町の人々たちともすっかり打ち解けるようになった。そんな中、キキは魔女として生きることを止めるか否かを思い悩むほどの重大な問題に直面する。
魔女の宅急便 <その3>もうひとりの魔女(第3巻)
コリコの町での暮らしも3年目となり、16歳となったキキの元に、ケケと名乗る12歳の謎の魔女が転がり込む。ケケに振り回され時に傷つきながらも成長していくキキを通じ、2人の少女の自立の過程が描かれる。
魔女の宅急便 <その4>キキの恋(第4巻)
17歳になり、とんぼのことを異性として意識し始めたキキの恋模様が描かれる。
魔女の宅急便 <その5>魔法のとまり木(第5巻)
遠距離恋愛ゆえのとんぼとのすれ違いや魔法の力の低下、ジジとの意思疎通の不能など、19歳の大人となったキキに様々試練が訪れる。
魔女の宅急便 <その6>それぞれの旅立ち(第6巻)
第5巻の物語から13年後、キキはとんぼと結婚し二児の母親となっていた。
キキの子供である双子の姉弟の姉ニニは魔女の血を受け継ぎながらも魔女になることに興味はなく、反対に双子の弟トトはそもそもなれやしない魔女に興味津々で男の子だから魔女にはなれないという現実が不満でならない。そんな葛藤や悩みを抱えつつ13歳を迎えた2人の子供たちと我が子を見守るキキ、そしてコリコの町の人々。それぞれの成長と旅立ちを描く完結編。
魔女の宅急便 特別編 キキに出会った人びと
グーチョキパン店のおソノさんの幼少時代からキキとの出会いまでを始め、コリコの町を彩った多彩なわき役たちや名もないコリコの住人たちをメインに据えて語られるサイドストーリー集。
魔女の宅急便 特別編 その2 キキとジジ
赤ちゃん時代から魔女になることを決意する10歳までのキキと黒猫ジジとの関わりを描く。
魔女の宅急便 特別編 その3 ケケと半分魔女
本編第3巻に登場したケケが大人になって書いた「半分魔女―もうひとつのものがたり」という物語。4歳のときに母を亡くした少女タタは、母の遺した「おわりのとびら」という本を屋根裏部屋で見つけ「半分を探す旅」に出る。

登場人物[編集]

キキ
本作の主人公。魔女と普通の人間の間に生まれた少女。10歳を過ぎた頃に魔女として生きることを決意したため、しきたりに則って13歳の春の満月の夜、魔女の住んでいない町で独り立ちすべく相棒の黒猫ジジと共に旅立った。最初に着いたコリコの町で人々のキキに対する反応が冷たいことに戸惑うが、ふとしたきっかけから定住を決める。その後グーチョキパン屋というパン屋に居候し、粉置き場を改装して「魔女の宅急便」を開業。様々な出来事を経験しながら魔女として、1人の少女として成長していく。
2月2日生まれ。15歳までは飛ぶことしかできなかったが、母コキリに習ってくしゃみの薬も作れるようになる。
ジジ
キキの相棒の黒猫。キキと同じ時期に生まれた[注 1]。キキの魔法で会話しているが、キキ以外の人間とは会話できない。キキの魔法力が弱まると会話ができなくなる[注 2]
オキノ
キキの父親。普通の人間で、民俗学者。妖精や魔女の伝説や民話について研究している。
コキリ
キキの母親。古い血筋の魔女。ほうきに乗って空を飛ぶことの他に「くしゃみの薬」[注 3]を作る魔法を受け継いでいる。
おソノ
グーチョキパン屋のおかみさん。コリコの町に着いたばかりで泊まる所もなく、1人途方に暮れていたキキをパン屋に居候させる。キキが来た直後にノノちゃんという女の赤ちゃんを出産する。
おソノさんのだんなさん
パン職人。無口。フクオという名前だが、名前は4巻まで出てこない。
トンボ
飛行クラブに所属するメガネの少年。キキより1歳年上で、「トンボさん」と呼ばれている。飛行クラブはじゅうたんや箒など非科学的な物で飛ぶ方法を研究していたが、これらの研究が失敗に終わったため[注 4]、15歳の夏に科学的なハンググライダー飛行を行ったのを最後に、物理学から生物学に転向し、17歳の秋から21歳の春までの3年半、コリコの西のナルナの技術学校[注 5]生物学を専攻し、卒業後はコリコに戻り中学校の生物教師となる。5巻と6巻の間でキキと結婚し、ニニとトトという双子が生まれる。
ニニとトト
キキととんぼの間に生まれた双子の姉弟で、6巻の主人公。12月28日生まれ。
ニニは明るくお転婆な性格だが、トトは物静かな性格。
ニニの相棒の猫はブブ、トトの相棒の猫はベベ。

書誌情報


角野 栄子・児童文学作家

2024年01月29日 12時23分35秒 | 社会・文化・政治・経済

角野 栄子(かどの えいこ、本名:渡辺栄子、1935年1月1日 - )は日本童話作家絵本作家ノンフィクション作家エッセイスト日本福祉大学客員教授。江戸川区角野栄子児童文学館(魔法の文学館)館長。神奈川県鎌倉市在住。

来歴・人物

東京府東京市深川区(現・東京都江東区深川)に生まれる。5歳の時に生母を病気で亡くし、寂しさを紛らわすために物語をよく空想した。深川で質屋を営んでいた父親は物語をよく聞かせてくれた[5]江戸川区立西小岩国民学校に入学する。

父が再婚後すぐに出征したため父が戻るまで小岩の自宅で新しい母と弟で暮らした。小学4年生の秋、山形県西置賜郡長井町(現・長井市)に学童疎開する。深川の店は東京大空襲で焼失した。異母兄弟も含め6人きょうだい(姉1人、弟2人、妹2人)で育った

学童疎開先の山形から千葉県東葛飾郡木間ヶ瀬村(現・野田市)に移る。終戦後東京に戻り、大妻中学校に2年次編入する。1953年に大妻高等学校を卒業し、早稲田大学教育学部英語英文学科に入学する。早大時代は龍口直太郎ゼミに所属した

大学卒業後、紀伊國屋書店出版部に勤務し一年ほどで結婚。インテリアデザイナーだった夫の希望で、1959年、24歳の時に自費移民としてブラジルに2年間滞在。早大時代の恩師、龍口の勧めにより、1970年(35歳)、ブラジル体験を元に描いたノンフィクション「ルイジンニョ少年、ブラジルをたずねて」で作家としてデビューする[9]

魔女の宅急便』(1985年)は、大学生の時に写真週刊誌の『Life』で見た、「鳥の目の高さから見たニューヨークの風景写真」と、娘のリオ(後の作家くぼしまりお)が中学生の時に描いた魔女のイラストに着想を得て執筆され宮崎駿によりアニメ映画化された。この作品を書いた時は魔女について特に詳しかったわけではなかったが、映画の公開に伴い魔女についての質問が多く寄せられたのをきっかけに魔女について調べ始めた。魔女についてのエッセイも執筆している。

ただ、このタイトルが「ヤマト運輸商標権に触れて問題になった」と一部で話題になった。その原因は角野が第1作刊行時に宅急便はヤマト運輸の登録商標である事を知らなかったためである。映画化に至って、このアニメをそのままヤマト運輸のCMにした物も作られている。なお同映画を元にした登録商標をスタジオジブリが取得している。

角野は『魔女の宅急便』の映画化に際し、当初は唯一の注文として「キキが旅立つ時にキキの故郷の木に付けられていたを鳴らすこと」のみを求めていた。その後、制作が進むに連れ内容が大きく変わることに否定的になったが、宮崎駿監督と数回対談し解決された。その「魔女の宅急便」はジブリ版の公開から約25年を経た2014年3月1日に実写版が制作・公開され、原作者である角野栄子が自らナレーションを担当した。

2000年紫綬褒章2014年旭日小綬章を受章

NHK全国学校音楽コンクール(Nコン) 2002年(第69回)・2019年(第86回)小学校の部で、課題曲「おさんぽぽいぽい」、「わたしは こねこ」の作詞を手がける

2018年国際アンデルセン賞作家賞を受賞

江戸川区角野栄子児童文学館

2020年10月27日、東京都江戸川区は、なぎさ公園展望の丘(江戸川区南葛西7丁目)に「江戸川区角野栄子児童文学館」を建設する基本計画を発表した。設計は隈研吾、公園整備費をふくめ総工費は約30億円

2022年には一般公募で、愛称を「魔法の文学館」(英語名は、Kiki's Museum of Literature)に、そしてロゴマークを決定2023年11月3日のオープンと、角野の館長就任が発表され、10月3日から日時指定で事前予約の受付が開始される

2024年1月26日、ドキュメンタリー映画『カラフルな魔女〜角野栄子の物語が生まれる暮らし〜』公開[27]

受賞歴

  • 1982年 - 第29回『産経児童出版文化賞』大賞(「おおどろぼうブラブラ氏」)
  • 1984年 - 第6回『路傍の石文学賞』(「ズボン船長さんの話」「わたしのママはしずかさん」)、『旺文社児童文学賞』(「ズボン船長さんの話」)、第31回『産経児童出版文化賞』(「おはいんなさい えりまきに」)
  • 1985年 - 第23回『野間児童文芸賞』(「魔女の宅急便」)、第34回『小学館文学賞』(魔女の宅急便」)
  • 1986年 - 『IBBYオナーリスト文学賞』(「魔女の宅急便」)
  • 2000年 - 紫綬褒章
  • 2011年 - 第34回巖谷小波文芸賞
  • 2014年 - 旭日小綬章
  • 2016年 - 第63回『産経児童出版文化賞』ニッポン放送賞(「トンネルの森1945」
  • 2018年 - 国際アンデルセン賞作家賞[
  • 2023年 - 第33回紫式部文学賞(「イコ トラベリング 1948ー」)