とよく尋ねられる。
無論、私の具合ではなく恵子の具合なのだが、この質問をされると私は一瞬たじろいでしまう。
というのも、これほど答えにくい質問もないからだ。
素直に「元気ですよ」というのも語弊がある(だって、まだ完全に治って復活したわけではない)。
かといって、「元気ではないです」というのも変だ(別に一日中寝ているわけではない)。
なので、大抵の場合、「まあ、少しずつ良くなっています」と答えるようにしている。
ただ、これもそれほど正確な表現ではない。
良くなっている部分も確かにあるけれども、そうでない部分もある(退歩しているという意味ではないが)。
だったら、指がこういう風に動くようになったとか階段を昇る時はこういう風になるかどうとか細かくパーツごとに具体的に説明していけば伝わるかといえば、きっとこれでも正確には「伝わらない」だろうと思う。
例えば、右手を頭の上までもっていけるようになったとか言うと、逆に「ああ、それなら冷蔵庫も開けられるんじゃないの」という風に誤解されてしまうかもしれない。
私は東京に日帰りで仕事に行く時彼女のお昼と夜の食事をテーブルの上に置いて出かけるが、「それならお弁当の宅配サービス頼めばいいじゃない」という人がいる。
でも、これは実際問題としては不可能なのだ。なぜかというと、彼女はまだ玄関のドアを開けられないからだ。
宅配サービスがお弁当を持ってきても、「はい、今開けます」という風にはならないのだ。
かといって、玄関ドアの前に弁当を置いていかれても困る。
つまり、便利な宅配サービスはまだ基本的に利用できないのだ。
杖を使わないで歩ければ、大丈夫な片方の手が十分に利用できるのだが(玄関も開けられるはずなのだが)、まだそこまでの段階には行っていない。
でも、何となく、麻痺した右手でドアを開けるぐらいの作業はもうすぐできるような気もしている。
もともと生真面目な性格の彼女だ。毎日の自主トレは本当にきっちりこなしている。
そのせいか、本当にできることは毎日少しずつ増えている。
なにか、子供が少しずつ成長していくような感じにも見えるだが、リハビリというのはまさしくそんな感じなのだ。
だから、「具合はいかが?」と言われても困るけれど、「何覚えましたか?」と言われれば、「ええ、今度窓開けられるようになったんです」とか「タオル畳めるようになったんです」とか嬉々として答えられるかもしれない。
そんな感じが一番正確な尋ね方と答え方なのかもしれない。
無論、私の具合ではなく恵子の具合なのだが、この質問をされると私は一瞬たじろいでしまう。
というのも、これほど答えにくい質問もないからだ。
素直に「元気ですよ」というのも語弊がある(だって、まだ完全に治って復活したわけではない)。
かといって、「元気ではないです」というのも変だ(別に一日中寝ているわけではない)。
なので、大抵の場合、「まあ、少しずつ良くなっています」と答えるようにしている。
ただ、これもそれほど正確な表現ではない。
良くなっている部分も確かにあるけれども、そうでない部分もある(退歩しているという意味ではないが)。
だったら、指がこういう風に動くようになったとか階段を昇る時はこういう風になるかどうとか細かくパーツごとに具体的に説明していけば伝わるかといえば、きっとこれでも正確には「伝わらない」だろうと思う。
例えば、右手を頭の上までもっていけるようになったとか言うと、逆に「ああ、それなら冷蔵庫も開けられるんじゃないの」という風に誤解されてしまうかもしれない。
私は東京に日帰りで仕事に行く時彼女のお昼と夜の食事をテーブルの上に置いて出かけるが、「それならお弁当の宅配サービス頼めばいいじゃない」という人がいる。
でも、これは実際問題としては不可能なのだ。なぜかというと、彼女はまだ玄関のドアを開けられないからだ。
宅配サービスがお弁当を持ってきても、「はい、今開けます」という風にはならないのだ。
かといって、玄関ドアの前に弁当を置いていかれても困る。
つまり、便利な宅配サービスはまだ基本的に利用できないのだ。
杖を使わないで歩ければ、大丈夫な片方の手が十分に利用できるのだが(玄関も開けられるはずなのだが)、まだそこまでの段階には行っていない。
でも、何となく、麻痺した右手でドアを開けるぐらいの作業はもうすぐできるような気もしている。
もともと生真面目な性格の彼女だ。毎日の自主トレは本当にきっちりこなしている。
そのせいか、本当にできることは毎日少しずつ増えている。
なにか、子供が少しずつ成長していくような感じにも見えるだが、リハビリというのはまさしくそんな感じなのだ。
だから、「具合はいかが?」と言われても困るけれど、「何覚えましたか?」と言われれば、「ええ、今度窓開けられるようになったんです」とか「タオル畳めるようになったんです」とか嬉々として答えられるかもしれない。
そんな感じが一番正確な尋ね方と答え方なのかもしれない。
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