今日の「 お気に入り 」は 、伊集院静( 1950年〈 昭和25年 〉2月9日 - )さん
の随筆から スクラップ 。
順不同 。備忘のため 。
「 近しい人の死の意味は 、残った人がしあわせに生きる
こと以外 、何もない 。 」
「 一人の人間の死は 、残されたものに何事かをして
くれている 。親の他界はその代表であろう 。家人
と彼女の両親の在り方を見ているとそれがよくわか
る 。
『 時間が来ればすべてが解決します 。時間がクス
リです 。それまでは 、踏ん張り過ぎなくてもい
いから 、ちいさな 、ごくちいさな踏ん張りで何
とか生きなさい 。踏ん張る力は 、去って行った
人がくれます 。大丈夫です 』
まるで宗教家か 、詐欺師のような文章だが 、他
に言いようがない 。
人の死は 、残った人に 、ひとりで生きることを
教えてくれる 。それを通過すると 、その人は少し
だけ強くなり 、以前より美しくなっているはずだ 。 」