今日の「 お気に入り 」 。
備忘の為 、抜き書き 。
引用はじめ 。
「 この本をどんなふうに書こうか 、と考えていたとき 、一冊の
本が目にとまった 。
伊佐敷隆弘『 死んだらどうなるのか? 死生観をめぐる
6つの哲学 』( 亜紀書房 、2019年9月 )だ 。さっそく読ん
でみると 、よく整理できている 。面白い 。そこでこの本の
なかみを紹介したい 。
伊佐敷隆弘氏は 、1956年生まれの哲学者 。東大大学院で哲学
を学び 、博士論文のテーマはヴィトゲンシュタイン 、いまは
日本大学で教えているという 。
伊佐敷氏はいう 。
《 『 死んだらどうなるのか 』 についての考え方には 、大きく
分けて 、六つのパターンがある 。一人の人間の中に 、それら
六つの考え方が 、人によって違った割合で混ざっているんだ 。
… まず 、六つのパターンを全部あげておくね 。
1 他の人間や動物に生まれ変わる
2 別の世界で永遠に生き続ける
3 すぐそばで子孫を見守る
4 子孫の命の中に生き続ける
5 自然の中に還る
6 完全に消滅する
この六つのパターンだよ 。》」
「 わかりやすい 。説明はいらないだろう 。言われてみれば 、
どれも 、なるほどと思い当たる 。
さて 、 1〜 6 をしげしげとながめてみる 。どれも 、この
人生で 、経験的に確かめることができないことがわかる 。
そう考えてもいいが 、証拠がない 。
ではなぜ 、そう考えるのか 。それはたぶん 、ほかにもそう
考えているひとが大勢いるからである 。みんなそう考えている 。
じゃあ 、自分もそう考える 。証拠がなくても 、その考えが
広まっていくのである 。経験的な世界から必然的に導かれる
わけではないが 、経験的な世界と矛盾するわけでもない 。
そんなふうに 、経験的な世界と並行する考え方 。伊佐敷氏は
これを 、哲学とよぶ 。なるほど 。
1〜 6 は 、素朴な考え方だ 。習俗とか文化とか 、民間信仰と
よべるかもしれない 。たしかに死について考えようとすると 、
このどれかになりそうだ 。 」
「 本書はそれに対して 、宗教に焦点をあてる 。宗教は 、死につい
て 、長い時間をかけて考えてきたからだ 。そして 、人びとを 、
かっちりその枠につなぎ止めてきたからだ 。 」
( 橋爪 大三郎 著 「 死の講義 ―― 死んだらどうなるか 、
自分で決めなさい 」 ダイヤモンド社 刊 所収 )
引用おわり 。
( ´_ゝ`) 。。