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を翻訳・出版した服部さんによるエッセイです。
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第2回:ごみ箱がいっぱいにならない!
運命のいたずらで、町役場のごみ担当職員になった私。
運命を呪いたい気分でしたが、
初日から分別の問い合わせの電話がバシバシかかってきます。
まずはそれらの電話に「しどろもどろにならずに答えられるようにしなければ!」と、
大慌てで分別ルールを頭にたたき込みます。
さらに、自分が担当になった「生ごみコンポスト補助制度」。
「コンポストって何!?」という状態の私でしたが、
こちらも町民の方がどんどん窓口に申請や相談にやってきます。
上手に質問に答えられないと、
「まったく役場の人って何にもわかってないんだから!」と文句を言われてしまいます。
チラシを眺めると、
「土の微生物の力で生ごみを分解」
「生ごみの99%は水と二酸化炭素に分解され、ほぼ完全に消えてしまいます」
「維持費はゼロ」
「庭に設置して、生ごみと土を交互に入れていくだけ」
「あとに残った土は良質な堆肥として使えます」
などなど、誇大広告のような宣伝文句が並んでいます。
根が素直な私、
「お金がかからないなら、とりあえずやってみても損はないかな。。。質問にちゃんと答えられるようになりたいし…」
と挑戦してみることにしました。
これが人生の転換点でした。
半信半疑で生ごみ処理をはじめ、
「ごみ担当職員が分別ミスをしたら大変!」と徹底的に資源物を分別するようにしてみたら……
なんと3週間経っても燃えるごみのごみ箱がいっぱいになりません。
それまで週2回ごみ出しをていたのがウソのよう。
「まさか、ごみって、こんなに少なかったの!?」
-私はすっかり「ごみの不思議」にとりつかれてしまったのです。(つづく)
※ この記事は、NPO法人土といのち『お便り・お知せ』2019年9月号より転載しました。