会員の丸井一郎です。
食べる日々(3)
引き続き中部ヨーロッパ(以下「中欧」とする)で体験した
飲食生態の異質性について話を続ける。
当面は食材の固さとエグさがテーマ。
身近な食材の固さということでは、
野菜や果実類も例外ではない。
タマネギもニンジンもナスもパプリカも
フェンネルもパセリもポロネギも皆固い。
(とりわけイタリアで)
家庭料理の根幹であるソフリットは、
みじん切りの香味野菜を
オリーブ油で丁寧に炒めた物だが、
これを作ろうとすると、
日本での二倍ほどの時間が必要となる。
柔らかくならない。
趣味ではないが、
油の量をかなり多くして揚げ煮のようにする。
リンゴも梨もスモモもそのままでは堅い。
(梨は追熟させると柔らかくなり風味もよい)
堅い実を刻んで、
ソフリットの中で白い肉類や魚のフィレと共にソテーし
蒸し煮にするとよろしい。
(堅い「ブドウ山の桃」はとくによい)
固さの主たる原因はもちろん降雨の少なさにある。
中欧の年間降雨量は
高知県の半分かそれ以下。
高知で一時間雨量としては多いと言える雨(100~150mm)が
一日で降ると水害が発生する。
一ヶ月分に相当する雨が
一日で降ることになる。
降雨の少ない土地であるが、
麦など穀物やジャガイモ・豆の畑にも灌漑はない。
天水利用である。
よってパン用の小麦やライ麦は水分が少なく、
それに対応した風味となる。
決してもちもちにはならない。
(パンについては後ほど詳しく)
食べる日々(3)
引き続き中部ヨーロッパ(以下「中欧」とする)で体験した
飲食生態の異質性について話を続ける。
当面は食材の固さとエグさがテーマ。
身近な食材の固さということでは、
野菜や果実類も例外ではない。
タマネギもニンジンもナスもパプリカも
フェンネルもパセリもポロネギも皆固い。
(とりわけイタリアで)
家庭料理の根幹であるソフリットは、
みじん切りの香味野菜を
オリーブ油で丁寧に炒めた物だが、
これを作ろうとすると、
日本での二倍ほどの時間が必要となる。
柔らかくならない。
趣味ではないが、
油の量をかなり多くして揚げ煮のようにする。
リンゴも梨もスモモもそのままでは堅い。
(梨は追熟させると柔らかくなり風味もよい)
堅い実を刻んで、
ソフリットの中で白い肉類や魚のフィレと共にソテーし
蒸し煮にするとよろしい。
(堅い「ブドウ山の桃」はとくによい)
固さの主たる原因はもちろん降雨の少なさにある。
中欧の年間降雨量は
高知県の半分かそれ以下。
高知で一時間雨量としては多いと言える雨(100~150mm)が
一日で降ると水害が発生する。
一ヶ月分に相当する雨が
一日で降ることになる。
降雨の少ない土地であるが、
麦など穀物やジャガイモ・豆の畑にも灌漑はない。
天水利用である。
よってパン用の小麦やライ麦は水分が少なく、
それに対応した風味となる。
決してもちもちにはならない。
(パンについては後ほど詳しく)
放牧地に立つ梨の木
果樹園の密植ではない「散在果樹」
(野原や街道に独立する)
ヨーロッパの歴史的原風景
果樹園の密植ではない「散在果樹」
(野原や街道に独立する)
ヨーロッパの歴史的原風景
※ この記事は、NPO法人土といのち『土といのち通信』2023年7月号より転載しました。