あるお茶農家さんが初めて挑戦した柑橘、
「天草(あまくさ)」をいただきました。
大きさがわかるように、隣りに卵を置きました。 (^^)
1個160gほど。
皮は赤っぽい橙色で、とても薄くて軟らかいのですが、
手で剥くよりも、ナイフでカットがおすすめ。
ジューシーで香りが高く、とっても食べやすい柑橘です。
しかし、皮を剥く前の果実丸ごとの香りが独特。
柑橘の爽やかな香りというよりも、
もっと濃厚なにんじんに近い、
β‐カロテンを感じる香りがするんです。
色を見て、脳がそう感じてしまっているのか・・・?
調べてみましょう。
●天草の来歴
天草は、清見と興津早生という温州ミカンの交雑種に
ページオレンジを交配して1982年に生まれました。
ページオレンジ?
オレンジページなら知っているけど、 ^^;
初めて聞くなぁ・・・。
ページオレンジとは、ミネオラとクレメンチンマンダリンを
交配して育成した品種とのこと。
ということは、
天草=(清見×興津早生)×ページオレンジ
(ミネオラ×クレメンチンマンダリン)
●柑橘の分類
さあ、ここで柑橘を分類してみましょう。
タンゴール類・・・みかん類とオレンジ類を交配したもの
いよかん、清見、でこぽんなど
タンゼロ類・・・みかん類とグレープフルーツ類、
みかん類とブンタン類を交配したもの
セミノール、ミネオラなど
しかし、今は清見を母親とする様々な柑橘が生まれています。
ということは、タンゴール類とタンゼロ類を掛け合わせることも
あるわけで、分類も難しくなってきています。
●天草はなぜ、にんじんの香り?
さて、ここでもう一度上に赤い字で記した部分をご覧ください。
天草には、ミネオラというタンゼロ類の血が入っています。
こちらのサイトの「柑橘の栄養と効能」という部分を見ると、
http://www.kudamononavi.com/zukan/citrus.htm
タンゼロ類にはβ‐カロテンが多く含まれていることがわかります。
以上のことから、天草のにんじんの香りは
天草のおじいちゃんかおばあちゃんにあたる
ミネオラの血を多く引き継いでいるからではないかと
想像するのですが・・・。
どう思います???
※私の自由研究のために貴重な資料をお送りくださった
静岡県果樹研究センターのT様、
心から感謝申し上げます。