袋井市健康づくり食生活推進協議会の総会が開かれ、
総会後の講演会では
株式会社エコプロ・リサーチの井上博之先生の
お話を拝聴しました。
エコプロ・リサーチは、
厚生労働省の食品衛生法登録検査機関で、
食品に含まれる放射性物質の検査を行っています。
4月1日から、食品に含まれる放射性セシウムの新基準が
適用されたこの時期だけに、
大変興味深くお話を伺うことができました。
私たちが一番恐れているのは、
放射線の線量は低くても、
それを継続して受けた場合(継続して摂取した場合)、
どのような影響があるのかということ。
可能性としては、2年~数10年の潜伏期間を経て、
ガンを発症することが考えられrます。
しかし、
年間100~200ミリシーベルトを浴びた発ガンリスクと
受動喫煙や野菜不足が原因でガンになるリスクは
ほぼ同じ確率。
また、2000ミリシーベルト以上を浴びた発ガンリスクと
喫煙者や毎日3合以上飲酒する人の発ガンリスクは
同じ値です。
日常生活の中にも様々な発ガンリスクは存在します。
むやみに放射線を恐れるのではなく、
生活習慣に注意することの大切さを再認識しました。
それと同時に、
食品に含まれる放射性セシウムの新基準の影響も
気になるところです。
野菜、肉、魚、穀類などの放射性セシウムの新基準値は、
1kg当たり100ベクレル。
しかし、茨城県の漁連は50ベクレルで出荷自粛、
ある直売所は20ベクレル以上の野菜は出荷自粛
というように独自の基準を定めています。
これは、生産者側も消費者側も
「ただ安全な食品」ではなく、
「完璧に安心できる食品」を求めていることを
表しているように思えます。
しかし、厳しい基準を定めることにより、
今まで安全だったはずのものが出荷制限を受け、
生産者側に混乱が起きないといいのですが・・・。
井上先生、貴重なお話をありがとうございました。