この秋は、見附かぼちゃを県外のお友達にも送ることができました。
そこから先は、もうお友達のものになったのですから、
煮て食べようが、焼いて食べようが自由です。
そして、その種を採って、ご自分で来年、その種を蒔こうが、
あるいは、さらにまた別のお友達にその種を分けてあげようが
これまた自由です。
磐田市とは違った環境でも、同じようなかぼちゃができるのかもしれない。
あるいは、全く違ったものが出来上がって、
その土地の名前が付いた新しいかぼちゃとして売り出される・・・
なんてこともあるのかもしれない。
地元を離れた見附かぼちゃがどういう運命を辿るのかは、
正直、私にはわかりません。
でも、日本全国にある在来の大根、かぶ、なす、唐辛子などは、
そうやって、人が行き来することで次々に生まれて行ったのでは?
昔、実家の隣りの家で猫を飼っていました。
その家の男の子は、学校から帰ると真っ先に、
「おかあさん、ミーコは?」
と、猫のことを尋ねました。
おかあさんの答えはいつも同じ・・・。
「あんた、相手は動くものだから、
ずっと見てるわけにはいかないんだよ。
おかあさんは忙しいんだから・・・。」
そう、野菜は自分では動けません。
でも、それを食べ、それを育てる人は動きます。
「野菜ソムリエのくせに、在来野菜の種をどう思っているんだ!!」
というお叱りを受けるかもしれませんが、
ジーンバンクにでも保管しておかない限り、
在来野菜も動くものなのですから、
私もずっと見張り続けるわけにはいかないのです。
伝統野菜はその土地でと思い込んでましたから(笑)
こんばんは。
黒いひまわりは魅力的ですよね。
伝統野菜、在来野菜は、人によって考え方が違うので
そこが悩みの種です。
・貴重な地域資源なんだから、「ここ」に買いに来てほしい。
・できるだけ多くの人に作ってもらって、広まるといい。
・地域おこしの「道具」として、人を呼び込むのに使おう。
・種を守って、何が何でも外に出すな。
在来野菜はひっそりと生き続けてきただけなのに、
そこに関わる人(行政、研究者、生産者など)によって
とらえ方が大きく変わってしまうのですよ。(T_T)