”農”と言える!?

元・食推おばさんのソムリエ日記

ポチっと

2021-10-04 10:27:14 | ブログ

知り合いの農家さんが、麦茶を作りたいとのことで、

「袋井で大麦を作っている人を知らないか?」と聞かれた。

  

袋井は、小麦を大規模栽培している農家はたくさんあるが、

大麦は聞いたことがない。

だいたい、大麦は四国、中国地方を中心に栽培されている。

   

調べてみたら、案の定、袋井にはいなかった。

範囲を県内に広げてみると、2件見つかった。

1件は、松崎高校の食品サイエンス部が

松高麦茶」というブランド麦茶の開発のために六条大麦を栽培。

  

もう1件は、焼津の3軒の農家が、県産材料でウィスキーを作るために

二条大麦の栽培に取り組んでいた。

 

いずれにせよ、ある目的のためだけに栽培されており、販売用ではない。

  

私では力不足なので、お野菜の先生にもお尋ねした。

先生は、JAや農林事務所関係者にまで聞いてくださったが、

県内では販売目的で大麦を作っている人はおらず、

唯一、種を分けてくれる人が御殿場にいることを突き止めてくださった。

   

袋井産の大麦でこだわりの麦茶を作りたいのなら、

空いている畑を利用して、自分で大麦を作ってみたらどうか?

と言うアドバイスである。

 

     【六条大麦の画像お借りしました】

    

私は素晴らしい提案だと思った。

正真正銘、地元産の大麦で麦茶ができる!

「ふくろいの麦茶」などと書かれたパッケージまで浮かんできた。

 

  

しかし、農家さんの反応は意外なものだった・・・。

「栽培からなんてムリ~!! もう、引いたわぁ・・・。」

そして、四国産の大麦をポチっと注文したらしい・・・。

  

ひょっとしたら、その農家さんが袋井産にこだわったのは、

何としても地元産の麦茶を作りたかったわけではなく、

自分で取りに行ける(配送費もかからない)袋井産の大麦で

ちょこっと麦茶の試作をしたかっただけなのかもしれない。

   

その程度なら、最初からポチっとやればよかったのにね。

  

 

でも、大麦のことを調べまくったこの数日、

県内、国内の大麦栽培事情がわかって、すごく勉強になった。

ご協力くださった皆さま、本当にありがとうございました。

   

ところで、麦茶がうまくできたとして、

その、麦茶、どうやって販売するつもりなんだろう?

麦茶需要が多いからと言っても、その人たちが飲んでいるのは

きっとパック入りの麦茶であって、

焙煎した粒々大麦の状態で販売しても、

今時、さらしの布と黄金色のやかんで煮出す人はいないと思うのだけど・・・。(^-^;

 


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