共生虫
2012-05-12 | 本
村上龍の本が読みたくなり、色々と本屋で漁ってて発見した本。
引きこもり青年ウエハラが幼少期に自分の体に入り込んだ(と本人は思っている)虫のことをネットで調べていくうちに、新たに芽生えてくる自我と出会うとともに、ネット社会入り込んで行く。
自分の生まれてきた意味を皮肉な形で見出してしまい、その目的達成のため実社会に順応していき、犯罪を犯してしまう。
共生虫 (講談社文庫) | |
村上 龍 | |
講談社 |
引きこもり青年の心情を通して、社会が抱えている問題点・ネット社会の裏側を14年前の時点で描いている、その視点の持ち方は村上龍 独自のものであり、単純に私自身が感心してしまうところ。
村上龍の著書は表現・描写が若干グロいところもあって、つい顔をしかめるようなところもある。本作も同様。
立て続けに村上龍作品を読んだ(『イン ザ・ミソスープ』)けど、『共生虫』の方が読みやすかったかな。
イン ザ・ミソスープ (幻冬舎文庫) | |
村上 龍 | |
幻冬舎 |
本の内容とTVで見る村上龍とのギャップを感じるが、感性と言うか問題の切り口と言うか鋭いと思うところ多々あり。