雨過天晴

ジャズとホークスとファッションなどなど
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向日葵の咲かない夏

2014-11-26 | 

読了しました。

 

道尾秀介の代表作の一つ『向日葵の咲かない夏

 

向日葵の咲かない夏 (新潮文庫)
道尾 秀介
新潮社

 

現代ミステリー作家としては伊坂幸太郎・打海文三に引き続き、道尾秀介を追っかけています。

本書は道尾秀介作品の中でも衝撃の大きな作品で、賛否両論あった作品です。

 

夏休みを迎える終業式の日にミチオは欠席していたS君に書類等を届けるよう担任に言われるままS君の家を訪れる。

そしてミチオが観たのはS君が首を吊った状態で死んでいる姿。

それを見てしまった衝撃もつかの間の1週間後、S君は姿を変えて再びミチオの前に登場してくる。

「僕は自殺じゃなく誰かに殺されたんだ」

ミチオはS君と3歳の妹のミカとともに、この事件を追いかけるが・・・

 

主人公や登場者の子供たちが事件に巻き込まれていくことに、若干の嫌悪感を覚えるような展開ですが、ラストはもっと大きな衝撃を持って一連の事件が終える。

これは賛否分かれる、というのも納得だ。

 

子供でももつであろう、人生の中における現実と幻想を織り交ぜて、他人から見れば幻想なのかもしれないが、自分の中では現実として捉えて生活していく様子が、我々大人も少なかれ経験してきたことではないか。

それを見事に文章で表現している作品だと思う。

 

ちなみに主人公の「ミチオ」が「道尾」とかかっているのでしょうか。

まあ余談です。

 

次の作品はもう準備しています。

また道尾秀介です。

 

 

 

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