今日のイタリアの新しい感染者数の増加は、やはり2000人を超え、2500人近くなった。
ただ、検査数がほぼ40000件(昨日は35000件)と増加しているため、ここ10日ほど、4−6件の検査に対して1件が陽性だった時と比べると、9件に1件の割合となり、確かにわずかに現象の傾向が見られるというか、少なくとも横這いであるということが言える。
しかし、死者は相変わらず700人を超え、胸が痛む。
医師も70人近くが亡くなり、医療従事者の感染は10000人を超えた。
自分も死にたくはないが、家族の死はもっと心が痛み、知り合いの知り合いでももちろん、どこの誰かわからない方の死でも、ほぼ突然の死、最後に家族に一目でも会えなかったかもしれないという死を迎えただろうと想像するだけで、心か痛む。
日本でも感染者が日に日に増え、コロナの恐怖が迫ってきている感じではあるが、イタリアの状況とは、「0」が一つ完全に違う。
日本の友人から、日本で感染者数が少ないのは、BCG予防接種をしているという要因もある、という話を聞いた。
なるほど。
だいぶ研究され、実証されてもいるようだが、確かに、BCGの予防接種をしている国と、全くしていない国には感染者数に大きな違いが出ている。
単純には言えないようだが、致死率も低くなっているよう。
イタリア人の親しい医師の友人に話したところ、似たような論文を読んだことがあるというので、少しは知られているのだと思った。
BCGか。。。確かに、イタリアでは誰もやらない。
こちらのオンライン新聞に、スウェーデンの記事が出ていた。
スウェーデンは、ヨーロッパの中で、封鎖という処置を取らない珍しい国である。
イギリスが方向転換したように、スウェーデンも方向転換することがあるかもしれないが、このやり方は割と支持されているようなので、このままいくような気がする。
かなり大胆な実験ではないだろうか。
普通にお店が開いていて、普通にショッピングをして、普通に家族、友人と会い、時間を共有できる。
羨ましい。
でも、スウェーデンだからできる、スウェーデン人だからやっていけるような気がする。
このやり方は、どこの国にも適しているわけではない、というが、特にイタリアでは、無理だろうなー、絶対に。
人間の距離が近すぎるし、人間同士の関係が「濃厚」だし、スウェーデンの人たちのように、ちょうどよい距離の関係を保つのは、イタリア人にはできない芸。
感染者、死者が増え、コロナが少しづつ身近なものになってきて、また、罰金の金額が大幅に上がり(今は最低400ユーロ=45000円)、しぶしぶ従うようになっている状況。
やっと、公園、浜辺などをジョギングする人、散策する人がやっといなくなった。
でも、スウェーデンの方式を考えると、どれが正しいのかわからなくなる。
この方式は、日本人にはできるかもしれない。
日本人は、家族とでも、大人同士なら触れ合うことはあまりないし、自粛してください、って言ったら、多くの人が従う。
もともと清潔な国だし、衛生状態も違う。
イタリアには(ほぼ)ない、リスペクトがある。
だから、日本もスウェーデン式が取れたらよいのに。
そうすれば、日本の経済もわずかながら救えるだろう。
でも、少しでも感染者を増やさないためには、とにかく、外出を控える、頻繁に手を洗う、自分もすでに感染しているかもしれないと思って行動をする。
どうか、頑張って。