乱鳥の書きなぐり

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『ポーランドの至宝』―レンブラントと珠玉の王室コレクション― サントリーミュージアム

2010-11-03 | 美術・文様・展示物





               ―レンブラントと珠玉の王室コレクション―

                     『ポーランドの至宝』
                    
                    
                      Tressures of Poland



    








 

  

  


『ポーランドの至宝』―レンブラントと珠玉の王室コレクション―を楽しむ。

 作品数140点。丹念に見ていると、一通り楽しむだけで三時間半くらいかかってしまった。

 気になった作品の本の一部だけ記録しておこう。




 バベル城のタペストリーはもと160枚、現在は138枚の凝っていると言う。

 タペストリーやカーペットはイランで度々見かけるため、興味がある。

 展覧会では紋章や花柄の織物が展示されていた。



 ハブリエル・メツー「窓辺で洗濯する女」は額そのものが立体窓担っている。

 クルミ板にテンペラ、油彩で描かれた小さな絵だが、見応えがある。



 立体「ラオコーン像」ハゲサンドロス・ポリドロス



 レンブラント『机の前の学者』

 レンブラント『額縁の中の少女』

『額縁の中の少女』はポーランド最後の王様 スタニスワフ・アウグストが持っていた作品。

 キャンパスには額と同じ学派少女の下に描かれ、少女の手は額ぶりにかけられている。

 手は写実的且つゲフォルメされ、画面の前にのびている。

 絵を見ていると、
「怖いな。」 
といった声がしばしば聞こえてくる。

 確かに…。

 わたしは 『額縁の中の少女』のメモ帳を購入したが、手ばかりが数枚みえるようにメモをずらすと恐怖心があおり立てられる。

 
 会場で見る『額縁の中の少女』の手は、真正面で見るよりも左右にたってみる方が より一層手が立体的に出てくる。



 パシャリス・ヤクヴォビッチ『サッシュ』

 絹織物(銀、金糸)


 こういった『サッシュ』は王や偉い方が腰にまくことが、『スタニスワフ・バデ二の肖像』(ガジミエシュ・ボウヴァ 油彩)でもわかる。



『ポーランド新憲法』イェジィグトコフヌキ コレクション



『王太子 ヴワディスワフ・ジグムント・ヴァーザの美術蒐集室 』は好きだった。



『ヴァイオリン・画材・自画像の騙し絵』コルネリス・ノルベルリーンス

 騙し絵と書かれているが、見ている人太刀は首をかしげておられた。

 実際と奥から目を凝らすと、

   左上の鏡の中の自画像

   弦楽器の弓(棒)部分や壁の木目からはがれて立体化

   同様ペンが木目からはがれて立体化

 もっとあるのかもしれないが、静かな騙し得はそんなに興味深い物でもなかった。



 ドラクロア『サビニの女たちの略奪』1798-1863   ヴァベル城所有



 ルソー『風景』



 ジョージ・ロムニーの『婦人の肖像』(1734-1802)はこぼれる笑み。優しく美しかった。

『婦人の肖像』の顔はルノアールの描く顔に似ていた。



『アンジェイ・ポトツキの肖像』

『スタニスワフ・バデ二の肖像』(先出 ↑)

 上 二作品は、オーダーメード。立派な額の上には、名やオーダーメードの旨が詳しく記されている。


 19th

 ポーランド絵画は

    貴族や境界が力を失う

    顧客の趣味でレアリスムに転向

 フランスで始まる印象主義は 政治再生を望むポーランドでは重要。(会場説明)



 ユビフ・シムラーの『エミリア・ブウォトコフスカの肖像』

 サテンのドレスがリアル



 レオン・カプリンスキの『画家の母』

 上品で美しい色彩

 描かれた母親は若い頃は美しかっただろう。

 息子の愛が画面からこぼれ出ていた。



 ポーランドが生んだ偉人たち

     ニコラウス・コペルニクス

     ショパン

     マリー・キュリー

        父所蔵の『レ・ミゼラブル 第1巻』が展示されていた。
 

  
              


 三作品、好きな画があった。


    ドラクロア『サビニの女たちの略奪』1798-1863   ヴァベル城所有

    レンブラント『机の前の学者』

    レオン・カプリンスキ『画家の母』





                   サントリーミュージアム[天保山] (神谷・木下)
                   〒552-0022 大阪市港区海岸通1-5-10




【展覧会のみどころ】






第1章 珠玉のポーランド王室コレクション―絢爛たる王国の時代

ここでは、ポーランド王国最後の国王スタニスワフ・アウグスト・ポニャトフスキの珠玉のコレクションを紹介します。ポニャトフスキは1764年から1795年までの約30年間におよぶ治世の中で、絵画およそ2500点に、多くの彫刻作品・工芸品などを加え、ヨーロッパでも有数の美術品コレクションを作り上げました。中でも、レンブラントの代表作《額縁の中の少女》は、作者の最も充実した時期のものであり、今でも観る者を魅了して止みません。また、宮廷画家として仕えていたヴェネツィアの画家ベルナルド・ベロットの 手によって描かれた作品5点もご覧いただきます。
クラクフのヴァヴェル城からは、16世紀中頃に大量に注文され、大事に残されてきた世界でも最大規模のタペストリーコレクションの中から3点が公開となります。




第2章 19世紀ポーランド絵画

ポーランドは18世紀後半に列強諸国により分割・併合され、国が消失してしまいます。国家が失われていたこの時代、祖国再生を願う民族意識の高揚と相まって、ポーランド美術界には幅広い表現が現れました。輝かしい祖国の歴史を描き続け、同胞と世界にポーランドの存在をアピールし続けた歴史画家マテイコを始め、近代絵画の巨匠として世界的に活躍したシェミラツキや肖像画の名手シムラー、写実主義の代表的な画家ヘウモンスキや、ポーランドに印象派を紹介したパンキェビッチなどの絵画約30点を紹介します。明るい陽光に照らされた風景に漂う独特の哀愁や、人物画にみられる鋭い人間描写など、卓越した表現の内に、失われた祖国ポーランドとその同胞たちに対する画家たちの深い想いが感じ取れます。ポーランド近代絵画がこのようにまとまった形で展示されるのは今回が初めてです。



第3章 ポーランドが生んだ偉人たち

ここではポーランドが生んだ3人の偉大な人物に光をあてます。天文学史上最も重要な発見といわれる地動説を唱えた天文学者コペルニクス。本展では、コペルニクスの革新的な発想を支えた天体器具を復元したものをご覧いただきます。数々の美しいピアノ曲から”ピアノの詩人”と称されるポーランドが生んだ偉大な作曲家ショパン。今年はその生誕200周年となる「ショパン・イヤー」にあたります。本展では、彼がしたためた直筆の書簡をはじめとした資料を展示致します。
また、近代物理学を語る上でキュリー夫人の存在を欠かすことはできません。彼女は女性で初めてノーベル賞を受賞したのみならず2度にわたり同賞を獲得した最初の人物です。本展では、キュリー夫人の遺品をはじめ、その功績を伝える数々の資料をご覧いただきます。




ワルシャワとワルシャワ王宮

ワルシャワは14世紀から19世紀までに建築された王宮や貴族の館が美しく立ち並び、かつて「北のパリ」と称えられた華麗な都です。1596年にクラクフから都を移され、現在ポーランド共和国の首都であり同国最大の都市です。王宮はワルシャワ遷都以降、18世紀のポーランド分割まで、歴代の国王の居城として使用されました。第2次世界大戦の末期、ナチス・ドイツによる徹底的な破壊工作により王宮を含む旧市街は灰燼に帰しますが、戦後市民の手により街全体を復元。ワルシャワのシンボルであった王宮も再建され、戦火を逃れていた美術品も戻されました。1980年、このワ ルシャワ旧市街は不屈の意志で復興を成し遂げた人々の行為に対し世界遺産として登録されました。


クラクフとヴァヴェル城

かつてポーランド王国の都であったクラクフは、ウィーンと双璧をなす中世の中欧最大の文化都市です。中世そのままの姿を留める美しい街並は、大陸の激動の歴史にゆらぐことなく600年以上、ヨーロッパの中央に君臨し続けています。ヴァヴェル城は、歴代のポーランド王が居城とした、ゴシックとルネサンスの複合様式をもつポーランドを代表する歴史的建造物です。歴代ポーランド王の収集した美術・工芸品を数多く所蔵しています。







コメント (2)
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映画90; 『アイランド』 マイケル・ベイ監督 カスピアン・トレッドウェル=オーウェン原作 2005年

2010-11-03 | 映画




    2010年度映画90;  


               『アイランド』      
                

                  Island






 満足度  ★★★★★ ★★☆☆☆

 2005年 アメリカ


 監督 マイケル・ベイ

 脚本 カスピアン・トレッドウェル=オーウェン、アレックス・カーツマン&ロベルト・オーチー

 原作 カスピアン・トレッドウェル=オーウェン



 キャスト

 ユアン・マクレガー、スカーレット・ヨハンソン、ジャイモン・フンスー、

 ショーン・ビーン、スティーブ・ブシェミ、マイケル・クラーク・ダンカン



 日曜洋画劇場で『アイランド』を見る。

 依頼人には植物状態で感情を持たないと伝えられている時事分のクローンの人たち。

 実際には考えることができ、感情さえ持つ。

 わたしは依頼人及びクローンの人々の両側から 当事者になった場合の恐怖感に襲われる。

 この「当事者になった場合の怖さ」を描いた映画は最近では『シャッター アイランド』を思い浮かべる。

『シャッター アイランド』の場合は脳外科手術だったが、孤島に隔離される設定は同じといえる。

『アイランド』(2005年)では最終的にクローンの方々は大地に放つが、『シャッター アイランド』(2010年)は題名のごとく…である。

 

『アイランド』の最後、わたしはまたもや怖い感情が生じる。

 外の世界と接触し一見自由を手に入れたかのような希望に満ちた映像が、妙に空々しい。

 政府は、クローンでない人々は彼らをどのように受け入れるのか、或は 拒むのか…。

 わたしは受け入れる世の中であって欲しいと願いつつ、ここでもわたしは怖さに身震いをしていた。





 みなさま
 
 最後までおつきあいいただき、ありがとうございます。

 今回も簡単な記録とわたくし独自の歪んだ感想のみにて 失礼申し上げます☆


  



Yahooより ▼


解説

クローン人間と政府の非情なエージェントとの死闘を描くSFスリラー。ユアン・マクレガー、スカーレット・ヨハンソンの2大スターが共演。監督は『アルマゲドン』『パール・ハーバー』のマイケル・ベイ。音楽は日本のアニメ『スチームボーイ』を手がけたスティーヴ・ジャブロンスキー。一転二転する意外な展開は、緊張感にあふれ、最後まで目が離せない!


あらすじ

 安全で快適なコミュニティで暮すリンカーン(ユアン・マクレガー)は、自分が人間に肉体のパーツを提供するために作られたクローンであることを知ってしまう。そこで恋人・ジョーダン(スカーレット・ヨハンソン)とともに外の世界へ脱出するが……。





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