ゴールデン・リタイアーズ

S20年生、後期高齢ゾーン、人生最終コーナー「遊行期」の
徒然残日写真録

150824 世界同時株安、日経平均半年前レベルに暴落!「スクラップ&ビルド」共感す!!

2015年08月24日 | 旧暦のある暮らし

 24節気では処暑、暑さが少しやわらぐ頃になったが明日は台風15号が九州に上陸しそう。石垣島では瞬間風速70Mを記録、ホテルに駐車している車が横転してしまっている。超ド級の風台風だ。福岡の防災センターで風速30Mを体験したが何かにつかまっていないと立っておれないレベル。

 金融の世界でも中国経済不安で世界同時株安。日経平均も5日続落、20554円からつるべおとしで今日は895円もさげて18970円、3月の水準まで落ちてしまった。勝手にしやがれといった気分だね。中国が年金資金30兆円ばかりを市場に投入するらしい。まずは上海市場から持ち直してもらいたいものだ。アメリカの利上げが9月に行われたらまた世界の資金がアメリカに向かう。日本の株式市場は年内回復は無理かもしれない。パソコンを消して羽田圭介の「スクラップアンドビルド」を読み始める

このタイトルからしてどんな小説かと読み始めたら87歳の介護老人(祖父)と28歳の自動車ディーラーを退職して就活中の(孫息子)と60歳の母親の3人の心模様をつづっているようだ。4~5年前、私の妻と祖母(妻の母親)の介護生活の実態をみてきただけに小説の展開はよく理解できた。思うように体も動かずあちこち痛いし、することもなく、娘からぼろくそにいわれ、はやく死にたいともらす祖父に対し、世代の違う孫の立場で傍観者的にみていたのが、みずから介護をやらざるを得ない状況になってみえなかったものが見えてくるという話。世代間の距離、日中韓のような海をはさんだ地理的な距離、これらの距離をちじめて接近して、肌を触れ合えばもっとわかりあえるということを作者は言いたかったのかもしれない。

要介護度があがるほど介護予算は膨張、財政改革も遠のく。老人は何の楽しみもないから死にたいというが周りがそうさせない。延命治療をやる。だらだら生かせ本人も周りも疲弊する。介護小説となると辛気臭い展開が予想されるがこの小説はユーモアにあふれていて「火花」より20ページばかり少ないこともあるがあっという間に読み終えた。

 介護のためとばかり肉体を極限まで鍛えてみたり、早く死ねるようにするにはどう支援したらよいかをいとこの介護士と相談したり、恋人とのラブホテルでの早漏ばなしがあったり、徹底的に介護してやれば祖父は体を動かさなくなり筋力がなくなり頭もぼけてきて死期を早めさせられると母親とは違うやり方で祖父と接する。入浴介護をして祖父をおぼれさせかける。ホームステイにいれて祖父が看護師の尻を触ったりしている姿をみて本当に死にたいのか疑問に思ったり、結局早死支援はうまくいかず、そうこうするうちに再就職が決まってしまう。出発のとき、車で母と一緒に見送ってくれる祖父、私のことは忘れて頑張れよと言われる場面で小説は終わる。「火花」より「スクラップアンドビルド」のほうがおもしろかったという感じ。

コメント
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