元NHKアナウンサー久保純子のプロジェクトXというつぶやき声からあの感動のプロジェクトXが再スタート、中島みゆきの「地上の星」が心を揺さぶる。
風の中のすばる 砂の中の銀河 みんな何処へ行った 見送られることもなく
草原のペガサス 街角のヴィーナス みんな何処へ行った 見守られることもなく
地上にある星を誰も覚えていない 人は空ばかりみてる
つばめよ高い空から教えてよ 地上の星を つばめよ地上の星は 今何処にあるのだろう
あらためて歌詞をみてみると中島みゆきというシンガーソングライターの稀有の才能がうかがい知れる。
新プロジェクトX 1回目は東京のスカイツリー建設、2回目は携帯電話カメラの開発、3回目は東日本大震災後の三陸鉄道の3年での全線開通秘話、そして4回目は昨日、黒四ダムの秘境への資材運搬大作戦、7年での水力発電所稼働秘話が旧作のアンコール放送。
このドキュメンタリー番組は24年前、西暦2000年3月から2005年12月まで放映された。私が55歳でその年の12月に初めて網膜剥離手術で1週間入院した思い出の年の春にスタートした。あらためて日本人の凄さを再認識させられた。メジャーで活躍する大谷選手ほどの騒がれ方はしない使命感あふれる仕事の第一線現場で頑張りぬいた人、地上で人知れず輝く星たちがいたことを紹介するドキュメント。
再開するにあたってNHK幹部はこんな人間性安全性無視の仕事ドラマを紹介していいものかと危惧したらしいがバカみたいな話である。台風の上陸現場の報道でアナウンサーが「私は安全な場所から放送しています」と断って実況放送をしている。こんなことで迫真の現場状況が伝えられるのかと危惧するが働き方改革と称する現代の時代感覚の反映ですね。
昭和31年、停電頻発、電力不足の環境下、当時の関西電力が厳寒の黒部峡谷で半年間の越冬工事をさせ、ダム工事資材の輸送用のトンネル工事をさせ38年、黑四ダムを完成させた。理不尽な作業命令に従う現場の人たちがいて、彼らを動かす優秀な人間性あふれる信念の幹部がいたということ。敗戦後の瓦礫の中から、世界2位の経済大国まで日本を成長させた背景に彼らがいたということ。私もそのうちの一人、企業戦士だったに違いない。
21世紀になってほぼ四半世紀がすぎた。失われた何十年とやらで実質賃金は減り続け、人口も減り続けている。世界1の安全な国と言われていたのに殺人事件は日常茶飯事で子が親を殺す時代、自殺者3万人レベルがずっと続いている。結婚しない、できない、子供は生まないなどが当たり前。夫婦別姓にしてほしいなどと言い出している。
もろもろ、新プロジェクトXが考えさせられるテーマを投げかけるのではなかろうか?!