橋姫〔10〕

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「薫には姫等の返事を面白くご覧になって宮にも見せる()」
「そういえば匂宮が山里で美しき人知れば面白いと()」
「この話し匂宮は気を揉むと静かな夕暮れ訪ねて行けり()」
「もったいをつけて色々話せれば宮は心底妬ましくあり()」
「神無月なりて薫は宇治に行く網代が見頃も支度なさらず()」
「平絹の直衣指貫召してくる宮もよろこびお迎えになる()」
「琴の音に峰の松風か世ふらしいづれのをよりしらべそめけん(拾遺集)」