■綾門大道(あやじょううふみち)■ 守礼の門から綾門大道に出た瞬間、 「おい。あの妖しい二人はなんだ?」 「新しい踊奉行か。すごい。なんという色気だ」 男同士のような、女同士のような、 真美那は内股で歩き、道行く人に微笑みかける。 美青年ではすまされない横溢する色気に庶民は圧倒される。 「お役人様どうぞ傘をお持ち下さい」 道行く女性の心を捉えた真美那はさっそくプレゼントを受けた。 やがて真美那と寧温は物見高い庶民達に幾重にも囲まれてしまう。 「みなさんのお心遣いに感謝いたしま~す」 「真美那さん、なに愛想振りまいているんですか。騒ぎが大きくなります」 「いいじゃない。みんな喜んでくれてるんだし。 「女言葉になっていますよ。何で千寿糕を配っているんですか!」 「テンペスト(下) 282-」池上永一著/角川書店 より テンペストには結構上記のような笑える、というか軽い描写も結構あります。 ゆえに、マンガっぽいのかもしれません。 写真の雰囲気とは全然あってないんだけど、
人混みが完成と共に後ずさる。
見る者を倒錯の世界へ誘うカップルの出現に
王都のメインストリートが騒然となる。
女性は黄色い声をあげて興奮する。
琉球芝居の看板役者さながらの人気だった。
あらお婆さん、お花をありがとう」
テンペストの軽い面のご紹介、ということで敢えてこちら部分を選んでみました。