なんと12年も前のパラシュート
12年も前のものをよくとってあったと自らに感心する。
その間に引っ越しもしているのに、よく捨てられなかったものだ。
マンションの屋上を目指すべく階段を一段一段上がっていく。
4階の住人に見つからないようにコソコソと屋上に上がる。
以前に屋上で黄昏ているのが見つかり口論になったことがある。
そんなことはまっぴらごめんだ。
セッティング完了
完了したはいいが、風が強い。
ライターをつけようとしても火がすぐに消えてしまう。
ってか、指に火がつきそうになる。
いや、そんなんいらんから。
ウケ狙う必要もないし、そもそも一人やし。
12年越しの思いを打ち上げる一世一代のビックイベントやで。
お、っと火がついた!!
と思ったら一瞬のうちに・・・
パンパン!
予想以上に大きな音にひるむパッション。
かなりのびびりっぷりである。
ビビる大木もビックリである。
そして、屋上にいるにも関わらず、
周りをキョロキョロしてしまった・・・
発射の瞬間や落下するパラシュートの写真を撮る余裕など皆無だった。
打ち上げ倒れ無残に筒抜けになった残骸だけ・・・
そしてあたり広がる火薬の匂い。
みどりと青のパラシュートが前方左手に「ふわふわ」とは落ちてくれなかった。
「スッ」とけっこうな速さでの落下。
これが12年の重みってやつなのか・・・
しかも落下地点は線路の上ではないか。
とても救出に向かえる場所ではない。
さらばパラシュートよ。
窮屈な筒の中から解放されたのだ。
それだけでもよいではないか・・・
さあ、あとは、
パッションの人生を打ち上げるだけだな!!
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