摘出と確認

2009年07月14日 07時22分09秒 | コメディのかけら

親が手術を受け、
内臓の一部を摘出したのだった。

術後、
担当医から説明があると、
病棟内の処置室に呼ばれた。

医師の傍らには、
半透明のポリ容器。
その中には赤黒い塊が。

まさか。

そう思っていると、
医師はポリ容器の中から、
ビニール袋を取り出す。

どう見ても、
摘出された内臓だ。

そしてそれを、
机の上のシートの上に広げた。

とれたてホヤホヤの、
我が親の内臓。
とても非現実的な光景だった。

それにしても、
こんなものを見せるならば、
見せると最初に予告しておいてくれてもいいじゃないか。

まあ、僕は全然平気だし、
同席した家人も平気だったが、
中にはまったくダメな女性もいるだろう。
いきなり血みどろの摘出部分を見せられて、
悲鳴をあげたり気分が悪くなったりする人もいるのではないか。

この手の手術後では、
あたり前のことと言われてしまうかもしれないが、
そんな「あたり前」は誰も教えてくれない。
医学モノのドラマでも、
そんなシーンは見たことがない。

せめて心の準備をする言葉をかけてほしかった。