2025年の「大阪万博」のテーマが、
「人類の健康・長寿への挑戦」
というのを最近知った。
人類という部分は大きく出ているが、
まるでゴールデンタイムの情報バラエティのような
テーマである。
なぜゴールデンタイムの番組で、
健康・長寿に関する情報をよく扱うかというと、
その時間帯にテレビを見ているのは高齢者が主であり、
彼らの興味の高いテーマだからである。
2025年の万博は、高齢者向けの万博なのか。
そもそも「健康・長寿」が本当に良いことなのかという懐疑もある。
健康は疑いなく良いものだと思う。
では、長寿はどうなのだろうか?
「人生100年時代」という言葉を聞くが、
100年生きることは本当に良いことなのか。
社会にとって。
国家にとって。
あるいは地球という星にとって。
全人類が長寿を達成した時、
地球の資源はどうなってしまうのか。
ヒトという生物種の適正な寿命は、
本当はどれぐらいなのか。
60年代70年代の日本のSF小説には、
長寿を達成した世界を描いたものがいくつもある。
その多くはバラ色の未来ではなく、暗い未来像だ。
この先、日本が突入する「少子超高齢化国家」というのは、
人類史上初めての例だと思う。
今後、日本がどうなっていくのか、
世界が注視しているところだ。
現状を分析し、
未来像を提示する…
それこそが、「健康・長寿」というテーマで、
日本がもっとも貢献できる内容の1つだと思うのだが。