山里ひぐらしの小径

木曽路の入り口、岐阜県中津川市から
人と自然とのかかわりをテーマに、山里、植物、離島など。

山里の青い風に吹かれて、ハチクの御飯

2007-06-22 | 山里
昨年からかかわっている愛知県の足助というところに打ち合わせに行きました。
打ち合わせといっても、会議室でやるのではなく、古い民家の門で。
昔の大きな家の門なので、門の中に部屋があります。1階と2階があって、今日は1階の方。その「小部屋」の2方の壁は、石積みです。
開け放した暗い木の戸の向こうに、まぶしい緑が見えています。

流しがあって、蛇口をひねると、山水がざんざん出てきます。

お昼になったので、家主のオザワさんが、飯ごうで御飯を炊き始めました。
飯ごうだからたき火?と思ったらガスでした(文句言わない!)。
ハチクのたけのこを、ザクザクザクっと斜め薄切りにして、おしょうゆをどくどく入れて、お米を入れて、いきなり炊いちゃいました。
話を詰めているうちに、あっという間に炊けてしまい。

おいしかった! 少しだけ焦げたところがあって。
おかずは大根と厚揚げの煮物と、ナスの玉子とじでした。これは奥様が作った残りものに違いない。

そういえば昨年は、うちの事務所でオザワさんと、道端でとったハチクでフライパンですき焼きみたいなことをして食べました。それもものすごくおいしかった。オザワさんは野趣あふれるカンタン山里料理がほんと上手です。

今日はオザワさんはお箸で食べてました。いつも手で食べています。

それにしても、日本の古い家は、家の中が家の外と連続的で、空気の動く中に暮らすことができて、いい感じです。南の島の家はみんなこんなふうです。
家の中にいても外にいるようです。


ハチクの筍の季節もそろそろ終わります。ハチクはおいしい。モウソウよりも。アク抜きしなくても食べられるので便利です。子どもの頃、ハチクの時期には毎日ハチクのお味噌汁でした。家の横の道端で母がポキリと折ってくるのです。だからうちの横の竹やぶは拡大しないですんでいたのです。
今の私は車でばかり移動しているので、ハチクを見つけてもなかなか採ることがありません。
もっとみんな歩いて、道端に放置されている食べ物をもっと食べるべきです。