山里ひぐらしの小径

木曽路の入り口、岐阜県中津川市から
人と自然とのかかわりをテーマに、山里、植物、離島など。

美しい村~日本の里

2009-02-17 | 山里
朝日新聞&森林文化協会によって、日本の里百選が定められた。
その中身を見ると、「おお、これは!」とうれしくなるような、私のお気に入りの里がいくつか入っている! センスいいですっ! とほめてしまう。
私がほめる立場じゃないです。すいません。

100の中で漁村といえるところは20に満たない。それは、漁村にいいところが少ないわけじゃなくて、きっと応募が少ないのだと思う。漁村のみなさんはもっと頑張ってください。

2003年に「山里の美しさに見出し、かかわる」をスローガンに、わが山里文化研究所をやりだした頃は、山里の美しさのことになど言及する人はいなくて、だからこそそれに興味をもつ私と一緒にやりたいといってくれた人もいたわけだけど、
とにかく、美しさを口にすることがどこかはばかられるというか、なんだか遠慮がちだったのだけど、今では多くの人が、景観のことをいうようになった。
急速に来た、という感じである。

山里が美しいのには、理由があるのです。

美しい村~ジャワ島 Bantul

2009-02-17 | 山里
インドネシアというと、なんとなく雑然としていたり、散らかっていたり、というイメージを持っていた(ごめんなさい)。でも、地方にいくと、びっくりするぐらいきれいな集落がある。

インドネシアでは、都市に行けば行くほど汚くなる傾向があり(もちろん都市にもよる)、田舎の村に行けば行くほど美しくなる傾向がある。

ときどき山の中にひょっこり桃源郷のように村があらわれることもある。
日本みたいにどこにもかしこにも立派な道路が通っているということはないから、その村に行くには歩くしかなかったりすることも多くある。

そんなところの村は、整然とした一定の秩序の中にあり、ゴミもほとんど落ちてはいなくて、すがすがしく、しっとり落ち着いて、いかにも暮らしやすそうに見える。
日本のように暑くもなく、もちろん寒くもなくて、楽園なのではないか。

写真は、ジャワ島のジョグジャカルタという大都市の隣のバントゥル市(市なのか?)の中の小さな集落。そんなに田舎ではない。長く続いている集落なのか、木々が生い茂って、その中に碁盤の目状に小径が通り、小さな家々が立ち並ぶ。
大きな道路からはずれているので、車がびゅんびゅん通ることも無く、関係ない人は訪れない。

タナトラジャの乾いた感じの村とは全く違う、しっとりしてこじんまりとまとまっていて、初めてこの村を見たとき、美しくてびっくりした。
いつまでもここにとどまっていたいような居心地のよさだった。

ジョグジャカルタ周辺には、こんな集落がたくさんある。