毎日天気がいいので山がくっきり見える。
正面の山には、青々した杉かヒノキの林、その合間で雑木林が色づいている。
黄色や茶色っぽいのはアベマキやコナラ(いわゆるどんぐりの木)にイヌシデやウリハダカエデ、ダンコウバイなんかが混じるのか、などと想像するのも楽しい。ところどころ赤いのも見られる。
足元では野菊が終わりかけている。
8月の終わりごろからいろいろな野菊が次々と咲き、最後のノコンギクがあぜみちを彩る。
ここ1、2カ月の野の道の野菊は本当に見事で、何度も草刈りされるのだけど、また伸びたものや、刈られずに残ったものが、豊かな花を咲かせてくれて、自然の花たちがこんなに私たちの目を楽しませてくれることを喜ばずにはいられないし、都会の人はおそらくこんなものも目にすることがないのだろうと思うと、もったいなく思う。もっと多くの人にこの野の花たちのきれいさを知ってもらいたい。
この写真のノコンギクは、この周りにもいくつかの株があったのだけど、これだけ少し雰囲気が違っていた。
よくあるノコンギクはもっと花びらが細いし長い。この花はなんだか少し丸っこい感じがする。
もちろん個体差というのはあるのだけど、結構雑種ができるようで、ヨメナとの雑種もあるらしい。
ヨメナとノコンギクは以前は別の属だった。冠毛、いわゆる綿毛が違っていて、ヨメナは花後に綿毛があるように見えないのだけど、ノコンギクは綿毛がある。別の属だったのに雑種ができるのである。で、(だからってわけじゃないと思うけど)今は同じ属(Aster)になっている。
言いたいことは、この写真のノコンギクは、ノコンギクなんだけどヨメナのテイストがあるということである。
雑種かどうかなんて分からないし、これは何だという断言など決してできない。分からないことだらけだ。
撮影 2021年11月中旬 岐阜県中津川市
紅葉2分動画