山里ひぐらしの小径

木曽路の入り口、岐阜県中津川市から
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ダンチクで包む、和歌山県のあせ寿司

2019-10-20 | 植物利用

イネ科のダンチクのことを「あせ」というのはどうしてなのか。

和歌山県の印南町に行ってあせ寿司づくりを見せてもらったのだけど、そこの人たちも知らないと言う。

印南町だけでなく和歌山県全体で「あせ」というらしく、あせで巻くあせ寿司(サバ寿司)は農文協の「聞き書和歌山の食事」にも載っている。

アシに似ているので、何か関係があるのか?

小さいのがアシで、大型のがアセ?

「違うと思うわ」と印南町の人は言う。

 

印南町のあせ寿司は、サバ寿司をダンチクの葉で巻いて押したもの。

あせの葉を触ってみると、両面とも毛がなくてつるつるしている。そして、両面ほぼ同じ色である。葉脈をよく見ないと、裏か表か分からない。

ススキにしてもササにしても大抵は葉裏が白い。

植物の葉裏が白い場合、毛が生えていることによる場合が多い。朴の葉なんか、微細な毛がみっしり生えている。

 

で、あせ寿司づくりを見学したり、作らせてもらったりしました。

下の写真の箱は、あせ寿司が7本×5段入るもので、こういった箱は各家が大工さんに作ってもらうそうです。ヒノキのようです。

100本ぐらい入る箱もあるというし、もっと小型の8本(4本×2段)のものもあったりします。

印南町では大工さんのニーズがあります……。

 

 

*写真/和歌山県印南町にて 2019年10月


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